原作者でなければ絶対できない凄まじい実写映画化(65点)
漫画『東京大学物語』といえば、江川達也の代表作にして、コミック史上に残るトンデモ最終回が大評判(大不評?!)の問題作。リアルタイムで週刊スピリッツを読んでいた私のような人間にとっては、あのすさまじい終盤の展開は、ある種のトラウマである。
原作者でなければ絶対できない凄まじい実写映画化(65点)
漫画『東京大学物語』といえば、江川達也の代表作にして、コミック史上に残るトンデモ最終回が大評判(大不評?!)の問題作。リアルタイムで週刊スピリッツを読んでいた私のような人間にとっては、あのすさまじい終盤の展開は、ある種のトラウマである。
アメリカ版、湯けむり連続殺人事件(70点)
『ダイヤモンド・イン・パラダイス』は2004年のアメリカ映画で、日本でも昨年の秋ごろ公開される予定だった。ところが、やんごとなき事情で延期となり、今にいたる。かくいう私もこれを試写でみたのはなんと、昨年の10月である。
誰でも楽しめる、堅実なつくりのロマンティックコメディ(70点)
『県庁の星』は、関係会社からは最大級の期待をかけられている一本だ。何しろ、日本映画界最大の集客力を持つとされる織田裕二と、ファッションリーダー柴咲コウのロマコメという、売れセンど真ん中の作品なのだから。
出し惜しみなしで『トップガン』以上の映像を(60点)
『トップガン』をはじめとするスカイアクションムービーは、航空マニアならずとも根強い人気がある。なかでも、一切の無駄を排した戦闘機のデザインは、兵器ならではの機能美があり、それが画面を飛び回る映像を見られるとなれば、誰しも興味を引かれるものだろう。
楽しくて心温まる、幸せになれる映画(90点)
犬の考えていることが人間の言葉でわかったら、どんなに面白いだろうという妄想は、犬好きなら一度はしたことがあるはずだ。そして、それをそのまま映画にしたのがこの『イヌゴエ』。登場する無愛想なフレンチブルドッグの「心の声」が、主人公に聞こえてくるというのがメインアイデアだ。
観るなら海老名か幕張で(60点)
『SIREN』というプレステ2のゲームソフトがある。ホラーゲーム史上、屈指の難度と恐怖度を誇る人気作品だ。本日、その期待の続編がいよいよ発売されたわけだが、その『SIREN2』の基本設定を使って作られた映画版がこの『サイレン』だ。ゲームの特徴でもある「他者の視点をジャックする」演出を盛り込み、サウンドデザインに力を入れた「サウンド・サイコ・スリラー」との触れ込みで、若者向けに公開される。
生きる方向を失いつつあるサラリーマンに見てほしい(75点)
『燃ゆるとき』は、マルちゃんブランドで知られる食品会社の実話を元にした映画だ。80年代から90年代にかけて、まだ、アメリカ市場における数々の恐ろしいルールを知らなかった「うぶな」日本企業が、何度も煮え湯を飲まされながらも、果敢に立ち向かっていく熱血企業ドラマである。
いまさら湾岸戦争か、という気持ちにはなれど(55点)
アメリカ映画界というのは興味深いところで、戦争が起きるとこぞって愛国心を煽るような映画を作る。そして一応の終戦をみると、その数年後には先ほどの戦争を反省するかのような内容の映画が作られる。そのパターンで最も記憶に新しいのはベトナム戦争であるが、あれだけの数の反省映画が作られ、少しは進歩したかと思いきや、湾岸戦争でまた同じ事をやっている。要するにアメリカ人というのは、反省しているようで、本質的な部分は何も変わっちゃいないのである。
チャン・ドンゴンの扱いが気の毒(60点)
『プロミス』は、中国映画界の大物監督チェン・カイコー(『さらば、わが愛/覇王別姫』ほか)による、ファンタジーアクション大作だ。注目はそのキャスティングで、トリプル主演として日本の真田広之、韓国人気スターのチャン・ドンゴン、香港のセシリア・チャンと、東アジア各国の人気者、それも比較的国際的に名の通った人物を集めている。
親バカを見せられている気分(40点)
『スパイ・キッズ』シリーズのロバート・ロドリゲス監督が、7歳になった息子のアイデアを映画化したファミリー向け3D映画。『スパイ・キッズ3』同様、赤青のメガネをかけて鑑賞する、アナグラフ方式。本来立体映画は、偏光グラスをかけてみる偏光方式のほうが、はるかに立体視効果が高いし、色合いも変化がないので眼が疲れず、あらゆる点で良い。しかし、メガネが使い捨てではない、すなわちレンタル方式なので、子供たちが映画を見た思い出に、赤青の立体メガネを持ち帰れる方が、このジャンルに限っては正義があるという事なのであろう。
誰もがとっくに気づいていることを、改めて明言しただけ(55点)
本作品は、スティーヴン・スピルバーグ監督久々の本格社会派ドラマということで、大きな注目を浴びている。また、ユダヤ系である彼が、イスラエルに対するテロ事件を題材に描いた作品ということで、各所に大きな波紋を呼んでいる。イスラエル側、パレスチナ側、鑑賞者がどちらの立場に立つかによって、賛否両論に分かれる内容であるためだ。
気の長い幽霊たちの復讐劇(20点)
先日、日本でも公開された『アサルト13 要塞警察』に引き続き、ジョン・カーペンター監督の代表作のリメイクが公開されることになった。ジョン・カーペンターといえば、チープな見た目ながら妙に面白い作風がB級ファンに根強く支持されている、SFホラージャンルの人気監督。このリメイク版も、監督こそ別の人に任せたが、自ら製作に参加している。
いったい誰を満足させるために作ったのか(39点)
高橋しんの人気漫画『最終兵器彼女』が映画化されると聞いて、私は最初、耳を疑った。「東映は、そこまで手を出すのか」というのが正直な感想であった。
カップルを怖がらせる程度の役には立つが(55点)
「悪魔の棲む家」は、79年に映画化されて以来、長きにわたって続いてきたホラーシリーズだ。といっても、日本での人気はイマイチで、よほどのホラー映画ファン以外からはほとんど忘れられたシリーズとなっている。本作は、実話を元にしたオカルト映画という、独特のムードが米国で大受けしたオリジナルの、26年ぶりのリメイクとなる。
現代的な辛口ドラマ、おすすめだ(70点)
お年頃の男女が無人島に流されるというモチーフは、多くの映画作品の中に見ることが出来る、いわゆる"ロングセラー"的な人気ネタだ。中でも、貧乏人ながらサバイバルの知識に長けたたくましい男と、美人で金持ちでタカビーな女が流されるというパターンは、『流されて…』(74年、伊)、『スウェプト・アウェイ』(02年、米)で映画化されている。