神童 - 前田有一

前半は良かったが徐々に失速(60点)

 二ノ宮知子の漫画『のだめカンタービレ』と、それを原作にしたアニメ、ドラマのヒットに代表されるとおり、昨今はクラシック音楽ブームといわれている。そんな『のだめ』以前に「漫画アクション」で連載されていたさそうあきらによる音楽漫画が「神童」、本作の原作である。

この映画の批評を読む »

明日、君がいない - 前田有一

ほかのどんな巨匠にも作れない映画を目指した点が立派だ(97点)

 この職業をやっていると、毎日各社から膨大な数の試写状が届く。ためしに今手元にあるのを数えてみたら40枚以上あった。非常に残念だが、物理的な時間不足によりそのすべてを見ることは出来ない。やむなくスケジュールに合う中から、何か気になる作品を選ぶことになる。

この映画の批評を読む »

ロッキー・ザ・ファイナル - 前田有一

スタローンが命をかけて作った一本(70点)

 おそらく30代以上の男性にとって、ビル・コンティ作曲によるこのシリーズのテーマ曲『Gonna Fly Now』ほど心を奮い立たせるメロディはないだろう。あれが流れ、画面に巨大な「ROCKY」の文字がスクロールすれば、もはやそれだけで感無量、というほどほれ込んだファンも少なくない。

この映画の批評を読む »

クィーン - 前田有一

不自然に美化したキモチ悪さがこびりついている(40点)

 1997年8月にパリで交通事故死したダイアナ元皇太子妃の死因について、ロンドン警視庁は2006年12月14日、「単なる事故死」との報告書を発表した。数々の状況証拠と鉄壁過ぎる動機が存在するためいまだ謀殺説がやむ事はないが、とにかく英国政府および王室側は、そこから国民の目をそむけたくて仕方がないという動きをここ最近見せている。だいたいこの「世界中が待ちに待った」報告書でさえ、わざわざ英国内で大事件が重なった当日に発表したとの指摘がなされている。

この映画の批評を読む »

ツォツィ - 前田有一

絶望の中で輝く希望の光(75点)

 泥棒がひょんなことから誘拐した赤ちゃんの世話に振り回され、やがてそのピュアな微笑みに癒され更正していく……。アカデミー外国語映画賞を受賞した『ツォツィ』は、先週紹介したコメディ『プロジェクトBB』とまったく同じストーリーである。

この映画の批評を読む »

プロジェクトBB - 前田有一

泣ける度の高さは過去最高レベル(75点)

 ジャッキー・チェンは、30年以上にわってすべての主演作が日本公開されている不世出の大スターだが、近年じつは尻に火がつき始めていた。それは、タイのアクションスター、トニー・ジャーの出現による。彼は『マッハ!』や『トムヤムクン』で、全盛期のジャッキーを上回る物凄いリアルスタントを見せ、ジャッキー・チェンに引導を渡すのは間違いなくこの男だろうと、全世界のアクション映画ファンに思わせた。

この映画の批評を読む »

ママの遺したラヴソング - 前田有一

字幕が舌っ足らず(40点)

 「ロスト・イン・トランスレーション」「アイランド」「マッチポイント」と主演作が相次ぐスカーレット・ヨハンソン。ぼちぼち知名度が上がってきたところで、2004年製作の本作も日本公開となった。

この映画の批評を読む »

大帝の剣 - 前田有一

ゴージャスなオフザケ映画(60点)

 『大帝の剣』は、CG技術が進んだ今でなくては作れない、逆に言えば今だからこんなにサラリと作れたんだなと思わせる一本だ。原作は夢枕獏の同名小説。奇想天外を突き詰めたようなぶっ飛んだ展開で、作者自身も続きが思いつかなくなったのか、長年未完のまま放置されているシリーズである。

この映画の批評を読む »

ブラッド・ダイヤモンド - 前田有一

世界史最上級のタブーに切り込んだ勇気ある一本(85点)

 ダイヤモンドという宝石は希少で高価かつ透明に輝くピュアなイメージで、世界中の女性の憧れとされてきた。しかしその一方、採掘現場では奴隷同然の過酷な労働がまかり通っていたり、一部はテロリストたちの資金源でもあるという闇の部分も厳然と存在する。ダイヤモンドの原産地のほとんどで内戦など武力紛争が起きているのは、もちろん偶然ではない。

この映画の批評を読む »

ガイサンシー(蓋山西)とその姉妹たち - 前田有一

元慰安婦の証言を垂れ流すだけじゃ単なるプロパガンダだ(35点)

 徴用時の強制性についての安倍晋三首相の不用意な発言により、いま"従軍"慰安婦問題がアメリカの一部で大きく騒がれている。彼の発言内容自体を擁護する声も保守層には根強くあるが、ああいう事を言えばてぐすね引いて叩きネタを待っているマスコミにより、当初の意図とは反した形で広められるのは当然である。そんな予測もできないのでは、政治家として脇が甘いと言わざるを得まい。

この映画の批評を読む »

檸檬のころ - 前田有一

映像は綺麗だが、心に残るセリフがない(50点)

 82年生まれの若手作家豊島ミホによる同名の青春小説は、ごく普通の高校生活を瑞々しく描写して同世代の読者の共感を得た。その映画化である本作も、青春映画の王道を堂々と歩む、直球の学園ものとなっている。

この映画の批評を読む »

忍者 - 前田有一

これといった特長がない(35点)

 あまり予算に余裕がないが、面白い映画をつくる必要がある場合どうしたらよいか。徹底してチープ感を前面に押し出すバカ映画タイプは別として、たいていは戦力集中投下型、すなわち一点豪華主義でいきたいと思うのが普通だ。思い切って集客力のあるスターを据えるか、火薬の量に金をかけるかは各自の自由だが、あれこれ欲張るとたいてい失敗することが多い。

この映画の批評を読む »

鉄人28号 白昼の残月 - 前田有一

イメージを壊さず昔ながらの鉄人の魅力を伝えてくれる(60点)

 横山光輝による漫画「鉄人28号」は何度も映像作品になっており、上は50代から下は10代まで幅広いファン層を持つ。こうしたコンテンツは、たいへん貴重かつ優良だ。たとえば、普段は映画など見ない家庭で子供がケロロ軍曹を見に行きたいと言っても、お父さんはなかなか重い腰を上げようとはしないだろう。しかしそれが鉄人28号であれば、「ほう、そういえばオレが子供の頃もやってたな。どうせ子供につき合わされるならこっちの方を見るか」となる。そんなわけでこうした吸引力のあるコンテンツは、大事に大事に育てていかなくてはならない。

この映画の批評を読む »

蟲師 - 前田有一

画面作りで手一杯な感(35点)

 世界のオオトモこと、この映画の監督大友克洋は、代表作「AKIRA」をはじめ数々のアニメ映画、そして漫画の傑作を生み出してきたことで知られる。内外ともに信者とでもいうべき熱狂的なファンが多いことでも有名だ。そんな彼が、今回は実写映画に腕を振るった。それが「蟲師」だ。

この映画の批評を読む »

アルゼンチンババア - 前田有一

アルゼンチンババアが鈴木京香という点に無理がある(35点)

 どこの町にも一人くらい、一風変わった人物が住んでいるものだ。ジャングルのような庭の奥のあばら家でひっそり暮らしていたり、ゴミ屋敷をせっせと拡大していたり、奇妙な格好をしていたり……。そしてそういう人物に地元の子供らは、たいてい変なあだ名をつけている。『アルゼンチンババア』は、そうした「変人」をモチーフに、人間の内面のもろさ、そして癒しというものの本質に迫ったドラマだ。

この映画の批評を読む »

【おすすめサイト】 
Warning: file(): php_network_getaddresses: getaddrinfo failed: node name or service name not known in /export/sd09/www/jp/r/e/gmoserver/6/1/sd0158461/cinemaonline.jp/wp-content/themes/blog/sidebar.php on line 80

Warning: file(http://www.beetle-ly.net/linkservice/full_nor/group73): failed to open stream: php_network_getaddresses: getaddrinfo failed: node name or service name not known in /export/sd09/www/jp/r/e/gmoserver/6/1/sd0158461/cinemaonline.jp/wp-content/themes/blog/sidebar.php on line 80

Warning: shuffle() expects parameter 1 to be array, boolean given in /export/sd09/www/jp/r/e/gmoserver/6/1/sd0158461/cinemaonline.jp/wp-content/themes/blog/sidebar.php on line 82

Warning: Invalid argument supplied for foreach() in /export/sd09/www/jp/r/e/gmoserver/6/1/sd0158461/cinemaonline.jp/wp-content/themes/blog/sidebar.php on line 83

 

File not found.