撃たれても平気で動き回る(65点)
日本には「ゴルゴ13」があるおかげで、全年齢的に狙撃者ものを受け入れる層が一定数存在する。戦士の中でもっとも天才的で職人気質の印象が強いスナイパーは、日本人の性にも合うのだ。
撃たれても平気で動き回る(65点)
日本には「ゴルゴ13」があるおかげで、全年齢的に狙撃者ものを受け入れる層が一定数存在する。戦士の中でもっとも天才的で職人気質の印象が強いスナイパーは、日本人の性にも合うのだ。
単なるドッキリカメラにとどまらない社会派(70点)
本作は、アメリカで爆発的な話題を呼んだ映画だ。しかしその特殊な性質から、日本では公開すらしないのではないかと危ぶまれた一本でもある。お国柄の違いといってしまえばそれまでだが、そのくらい"アメリカ人向け"に特化して作られた作品ということだ。
脅かすほうも驚くほうも、そろって絶叫する(20点)
『友引忌(ともびき)』(2000)、『コックリさん』(2004)などの"韓流ホラー"で知られるアン・ビョンギという監督は、中田秀夫(『リング』(98年、日))や清水崇(呪怨シリーズ)に匹敵する恐怖映画の名手なんだそうだ。
聖書&オカルトものとしては上質な部類(70点)
日本はキリスト教の国ではないので、聖書をネタにしたような映画はあまり受けない。クリスチャンなら誰でもわかるような「暗黙の事実」が私たちにはよくわからないし、そもそも興味が無いからだ。ましてそれがただでさえ人気の薄いオカルトジャンルの恐怖映画だとしたら、宣伝マン泣かせもいいところ、だ。
反日ではない、これは反在日映画だ(60点)
井筒和幸監督といえば、かつては青春エンタテイメントの名手とのイメージが強かった。その後、紆余曲折を経て毒舌評論家としてお茶の間で人気となったのはご存知のとおり。しかし、拉致問題で北朝鮮を擁護するような発言をするなど、最近では朝鮮半島寄りの左翼映画人としても知られている。
どこかでみたモノの張り合わせ(40点)
熱狂的なファンがいるかと思えばまったくその良さがわからない。そんな、好みが激しく分かれる映画がある。たとえば『パルプ・フィクション』や『スナッチ』、『オーシャンズ11』といった作品はその範疇に入るといえるだろう。この『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』もまさにそうした一本で、少数の熱狂的支持者になれる人にとっては幸せな出会いとなるだろうが、それ以外の多くの観客にとってはおそらく退屈な内容だ。
女優を綺麗に撮ろうという執念だけは凄い(55点)
さだまさしの小説はここ数年映画界で人気のようで、『精霊流し』『解夏』と立て続けに公開されている。どちらもさっぱり面白くないのだからもうよせばいいのに、人が入るとなれば懲りずにまたやるのがこの業界の常。今回は天下の松嶋菜々子を主演にした、堂々の映画化だ。
保守おじさん特有の痛さが出まくり(40点)
しばしば本人が語るとおり石原慎太郎の本業は作家であり、弟である大スター裕次郎の主演映画の脚本などを中心に、古くから映画作りにもかかわっている。しかし若い人にとって彼の名はまず東京都知事であり、過激なタカ派政治家とのイメージが先行しているに違いない。だから今回、彼が脚本と製作総指揮を担当したこの特攻隊映画に対し、意外かつ新鮮な思いを抱いているのではないかと私は推測する。
一歩進んで二歩下がる(55点)
アメコミ原作の大人気アクションシリーズ第三弾である本作は、背負うプレッシャーもシリーズ最大。なにしろ、あれだけ面白かったパート1を大きく上回るほど二作目の出来栄えが良かったのだ。数を作ればネタは減る、しかしお客の期待は膨れ上がる。作り手の悩みどころだ。
現代中国にたとえたがごとき構図と感動的なストーリー(75点)
本国では記録的な大ヒットをしたにもかかわらず、日本では話題にも上らないという映画は意外に多い。2004年に作られ、05年のお正月映画として中国でダントツの人気だった『イノセントワールド 天下無賊』もそんな一本だ。しかし、そういう作品にこそ各国の大衆の本当の好みが出ていると見るべきであり、鑑賞すれば彼らと同じ空気を味わえるという意味でたいへん興味深いといえる。
完成された世界観のもの凄さ(85点)
2004年に作られたこのデンマーク製の人形劇映画は、その格調高さでカンヌで好評を得ていたが、日本公開にあたりジャパンバージョンと称する脚色、再編集がなされた。聞けばほとんどオリジナルと差はないという話だが、ちなみにこの日本公開版の監督を務めるのは、最新作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』が控える庵野秀明だ。
個性出まくりのオールスターキャストの中でもイチオシは田中麗奈(75点)
ゴールデンウィークとはもともと映画業界用語で、この時期は家族みんなで楽しめる話題作が集まるものだが、その中でも異彩を放つのがコレ。おなじみ水木しげるの妖怪漫画を、CG満載で実写化したアクションムービーだ。同じ漫画の実写化として『デビルマン』『キャシャーン』のようなドン引き駄目映画になるもよし、『忍者ハットリくん』のようにバカ映画として後世に名を残すもよし、どっちに転んでも見所にはことかかない、魅力的な一本である。
尻に魅力がない(55点)
『バベル』は多くの人々にとって、役所広司や菊地凛子といった日本人キャストが、ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェットら当代きってのハリウッドスターと共演するという点がもっとも気になる事だろう。そもそも映画とは、テレビでは味わえない何がしかの楽しみを与えてくれるべきもの。映画とテレビにほぼ同じ顔ぶれの俳優が並ぶわが国の現状をみれば、人々が本作のキャスト表を見て感じるそうしたワクワク感は当然のことと言えよう。