端々から感じられる不気味な違和感の正体とは?(60点)
アメリカで製作の話が進む『新世紀エヴァンゲリオン』実写版に先駆けて、オリジナルテレビアニメ版の主要スタッフ・キャストによる"リビルド"版3部作が作られることになった。その期待の一作目がこの『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 EVANGELION:1.0 YOU ARE(NOT) ALONE』。
端々から感じられる不気味な違和感の正体とは?(60点)
アメリカで製作の話が進む『新世紀エヴァンゲリオン』実写版に先駆けて、オリジナルテレビアニメ版の主要スタッフ・キャストによる"リビルド"版3部作が作られることになった。その期待の一作目がこの『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 EVANGELION:1.0 YOU ARE(NOT) ALONE』。
70年代B級アクション映画のレプリカ(70点)
米国と、日本でも先月六本木ヒルズで公開されたイベント上映『グラインドハウス』は、B級映画マニアとしてのクエンティン・タランティーノ(およびその仲間たち)らしい、遊び心に富んだ企画だった。
目指す方向を誤った(20点)
きらびやかな改造車がドリフトでタイヤを鳴らし、ゼロヨン加速の猛烈なGで空気を震わせる。最近では『ワイルドスピード』や『頭文字D』といった作品で、そんな公道レースの魅力が余すところなく描かれていた。この映画『スピードマスター』を企画した人たちは、きっとそうした映画やコミックが大好きなのだろう。自分たちでもそんな「クルマ映画」を作りたいと考えたに違いない。
カーアクションとしての魅力を失った(30点)
『TAXi』は、本国フランスでは他の追随を許さない国民的人気シリーズであり、はや4作目となった。あえて思い切りはしょって言ってしまえば、このシリーズの魅力は世界最高レベルのカーチェイスと、同じく最高レベルのしょうもないドタバタギャグの二本柱だ。
熱演する日本人二人を生かしきれなかった(40点)
『ラッシュアワー』はジャッキー・チェンのハリウッド進出後の出世作で、このたびついに3作目が公開となった。それすなわち、最初からある程度のお客の入りが期待できるという意味なわけだが、こうした手堅い企画の場合、ファンサービスに溢れたお得な一本になるか、お手軽なつくりの手抜き品になるか、極端に分かれることが多い。
『転校生』より上の世代向けの青春?ドラマ(50点)
先日公開された『転校生』リメイク版の記憶も新しい大林宣彦監督による、切ない系ドラマである本作は、同時に同監督の『なごり雪』(02年)に続く、昭和フォークの名曲の映画化作品だ。モチーフとなった伊勢正三の『22才の別れ』は、老若男女誰もが知ってるであろう人気曲で、作中でも何度もあの悲しげなメロディが流されている。
こういう意欲作がどんどん増えたらいい(65点)
かつて『Returner リターナー』(02年、山崎貴監督)と『ピンポン』(02年、曽利文彦監督)をみたとき私は、明らかに世界レベルのエンターテイメントを志向するこの二人の監督が、やがて邦画界を変えてくれるかもしれないと大いに期待した。
擬似父娘関係がせつないホラードラマ(65点)
世に吸血鬼映画は数あるが、『ブラッド』は父と娘の独特の距離感による愛情を描くことをベースにしたことで、大人の観客が注目するに足る一本になった。
不思議な土地で癒される女の物語(40点)
ロマ(ジプシー)をテーマに映画を撮り続けてきたトニー・ガトリフの最新作『トランシルヴァニア』は、あたかもドキュメンタリーのようでありながら、精密にコントロールされた脚本があるようにも見える、不思議な一本だ。
火災を経て不気味さを増した伽椰子屋敷が必見(60点)
『呪怨 パンデミック』は、清水崇監督が日本人監督として史上初の全米興行成績一位を取った『THE JUON/呪怨』の続編だが、その副題の意味するところも含め、終わってみれば現在製作中のパート3へのつなぎ的位置づけの作品ということがよくわかる。しかし、だからといって退屈ということはまったく無く、見ている間大いに楽しめる(怖がれる?)優れたホラー作品である。
デートのお供に最適なお気楽犯罪ムービー(65点)
オールスターキャストをスティーヴン・ソダーバーグ監督の軽妙な演出で見せる犯罪シリーズの第3弾である本作は、前作『オーシャンズ12』の悪い点をものの見事に修正し、コンテンツとしての延命を決定付けた一本といえる。
ロハスピープルに贈るロマンティックコメディ(50点)
若いときに目いっぱい働いて、早期リタイヤを目指すアメリカのパワーエリートのような生き方にあこがれている人が、最近この国でも増えている。そんな人にとって『プロヴァンスの贈りもの』は、さらにモチベーションを引き出す源になるであろう。