凍える鏡 - 前田有一

不器用な人間たちの、優しい再生物語(80点)

 タイトルの「鏡」は、オーストリアの精神分析学者ハインツ・コフートの心理学理論からの引用で、端的に言うと母親のこと。子供にとって親は自分を投影する鏡であり、それを見ながら自己を育成するという。この映画の登場人物にとっては、その「鏡」が、凍えるほど冷たい存在というわけだ。

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バイオソルジャー - 前田有一

ロシアで進化するガン=カタ・アクション(65点)

 いま、ロシアは原油高騰による好景気に沸いており、壊滅寸前に追い込まれていた国内映画産業も活気を取り戻しつつある。この国では、アメリカ製アクションエンタテイメントが大人気であり、若者向け作品はおのずとその強い影響を受けている。ロシア製・特殊部隊アクションである本作が、ハリウッドのような娯楽一辺倒のつくりになっているのもまた、当然のことといえる。

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ペルソナ - 前田有一

山崎真実の魅力をまだ生かしきれていない(40点)

 特定のタレントが国民大多数の支持を受けていた時代と違い、"芸能人に興味を持つ人々"という母数じたいが少なく、好みも多様化する現在、アイドル映画という名のビジネスモデルはとっくに崩壊している。

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テラビシアにかける橋 - 前田有一

ダコタ・ファニングのライバル女優の魅力大爆発(70点)

 『テラビシアにかける橋』は、VFXをたくさん使ったまるで『ナルニア国物語』のごときファンタジックな映画だが、根底には比較にならないほどシリアスな何か、言ってみれば"死"の空気が流れている。

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魁!!男塾 - 前田有一

「わしが男塾塾長 江田島平八であーる!」(20点)

 インターネット上では、よく話のネタにされる少年漫画がある。「北斗の拳」や「ジョジョの奇妙な冒険」、「賭博黙示録カイジ」や「グラップラー刃牙」などいくつもあるが、そうしたAグループに、宮下あきらの伝説的漫画『魁!!男塾』も間違いなく入るだろう。どれもこれも語るにふさわしい要素を持つ作品だが、いろいろな意味で一番"濃い"のは男塾だろう。

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陰日向に咲く - 前田有一

感動群像劇を狙ったが、難易度が高すぎて失敗(20点)

 劇団ひとりの連作短編集を映画化した、心温まる人間ドラマ。

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母べえ - 前田有一

山田洋次監督の激しい感情に役者がついていけず(30点)

 全精力を注いだ時代劇「武士の一分」が、そのできばえの良さとキムタク主演の相乗効果で大ヒットした山田洋次監督。彼が次に選んだのは、反戦人情ドラマ『母べえ』だった。これは黒澤明作品の常連スタッフで知られる、野上佳代の自伝的小説を映画化したものだ。

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裸の夏 THE NAKED SUMMER - 前田有一

夏合宿を経て、若者たちは裸で舞台に立つ(50点)

 麿赤兒といえば、多数の映画に出演するベテラン俳優(先日、江田島塾長役を演じた『魁!!男塾』が公開されたばかりだ)であると同時に、舞踏家であり舞台演出家でもある。本作は彼の主催する舞踏集団「大駱駝艦」が毎年、白馬連峰の麓で開催する夏合宿の様子を追ったドキュメンタリー。舞踏家としての彼と、その考え方に迫る。

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ちーちゃんは悠久の向こう - 前田有一

甘酸っぱい青春学園もの……だと思っていると?!(50点)

 日日日(あきら)の人気ライトノベルの映画化『ちーちゃんは悠久の向こう』は、仲里依紗(なかりいさ)主演でエンドロールに奥華子の歌がかかるという、アニメ版「時をかける少女」人気をあてこんだような人材配置となっている。同じせつない系の青春恋愛ものであるこの両者、ファン層も重なっているという読みなのか。

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ヒトラーの贋札 - 前田有一

国家による偽札製造事件の真相(70点)

 がんさつ、ではなく"にせさつ"と読む。マヌケな犯罪者がコピー機で作るようなチンケな代物ではない。ナチス・ドイツが軍事作戦として敢行した大プロジェクトを、紙幣贋造に従事したものの立場から語る、実話を基にしたドラマだ。

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ぜんぶ、フィデルのせい - 前田有一

両親が突然左翼活動家になってしまった9歳少女の受難(60点)

 タイトルのフィデルとはキューバの国家元首フィデル・カストロのこと。フランスのアッパーミドル一家のお嬢様だった9歳の少女が、共産主義にのめりこんだ両親のせいでその暮らしが一変してしまい、その不満を一言にしたタイトルだ。

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Mr.ビーン カンヌで大迷惑?! - 前田有一

Mr.ビーンがフランスに行くとどうなるか(70点)

 ローワン・アトキンソンの名キャラクター"Mr.ビーン"は、およそ10年ほど前、日本でもブームになった。寸足らずのツイードスーツに濃すぎる顔で、いつも問題をややこしく増幅させるマヌケな英国人の姿は、いまも記憶に新しい。……というより、忘れたくともインパクトがありすぎて無理か。

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28週後… - 前田有一

おばかさん、ピンポン感染で世界を滅ぼす(75点)

 オリジナル脚本による終末ホラー「28日後…」(02年)は、ヨーロッパ(イギリス)の監督らしくシニカルなテーマ性と、万人向けな娯楽性を併せ持った佳作であった。

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スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 - 前田有一

殺人鬼ジョニー・デップが意外な歌声を披露(50点)

 都市伝説とは、いつの時代も人々の関心を引いてやまないが、さすがに150年間にも渡り、語り継がれるものは珍しい。

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SS エスエス - 前田有一

地方在住の人にすすめたい日本製カーアクション(35点)

 クルマ映画というものは、えてして大都市ではヒットしない。しかしシネコンが普及し、都市部の興行比率が相対的に下がっている今日では、地方で根強い人気を誇るこのジャンルは、製作者にとって見逃せない。最近この手の映画が多く公開されるのはそれが理由だ。映画会社の人に聞いた話では、レンタルなどDVDの稼働率も高いという。

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