虫が体内に入る妄想にとりつかれた男の崩壊過程(60点)
妄想と現実の境目はどこにあるのか。マトリックスの仮想現実を人々は本物と信じ過ごしたように、信じるものにはたとえ幻でも主観的には現実との差異はない。三枚目の男性でも、恋人の目にはハンサムな王子様に映るのだ。その様子は幻(現実?)の外側の人間にとっては、どこか滑稽だったりする。
虫が体内に入る妄想にとりつかれた男の崩壊過程(60点)
妄想と現実の境目はどこにあるのか。マトリックスの仮想現実を人々は本物と信じ過ごしたように、信じるものにはたとえ幻でも主観的には現実との差異はない。三枚目の男性でも、恋人の目にはハンサムな王子様に映るのだ。その様子は幻(現実?)の外側の人間にとっては、どこか滑稽だったりする。
日航機墜落事故を前にした新聞記者たちのドラマ(70点)
1985年8月12日に起きた日本航空123便墜落事故は、世界の航空機事故史上でも未曾有と表現される大事故で、当時を知る世代にとっては忘れられぬトラウマといえる。
日本アニメ「マッハGoGoGo」のハリウッド実写版(40点)
『スピード・レーサー』は、『マトリックス』三部作を作り上げたウォシャウスキー兄弟がアメリカでも人気がある日本アニメ「マッハGoGoGo」を実写化したもの。人物以外ほとんどデジタル処理された画面をみると、はたしてこれを"実写化"と呼んでいいのか疑問を感じなくはないが。
イラク帰還兵が巻き込まれた驚愕の事件の映画化(85点)
『告発のとき』は、いわゆる"実話を基にした映画"だ。これはつまり、映画にしたくなるほどビックリする何かが、コトの真相に含まれているということ。だがそのネタの良さにあぐらをかいて工夫のない仕事をすれば、単に過去の事実を再現しただけの退屈な後書きが出来上がるだけ。これでは優秀な記者が書いた1ページの記事を読んだほうがはるかにマシだ。「実話の映画化」の中には、そうした凡作、時間のムダ的失敗作が少なくない。
大きなオッパイが好きな人のためのフルコース(60点)
巨乳はバカだなどと良く言われるが、あれはむしろ、「おバカな巨乳の女の子はカワイイ」という男性心理を誰かが誤解して受け取ったのではないかと思う。
是枝裕和監督の「あるある」ホームドラマ(60点)
カンヌ国際映画祭最優秀男優賞をとった「誰も知らない」に続く是枝裕和監督最新作は、ある家族の一日を描いた現代劇。たいした事件が起こるわけでなく、面白いストーリーがあるわけでもないのに、その人間観察力の鋭さだけで2時間持たせる力技には舌を巻く。
2000万もの本物の命が殺しあう姿を延々と映す衝撃の"戦争映画"(60点)
最近、ネイチャー系なる映画が若い婦女子に人気という。『ディープ・ブルー』(03年)や『アース』(07年)といった、大自然体感型のドキュメンタリー作品のことだ。以前はこの手の作品は商売的に難しいと考えられており、買取ったもののどの程度のヒットが見込めるのか、担当者さえもわからなかったという。だが今はもう違う。自然映画はウケる、これはひとつの定理となりつつある。
ロッキー、ランボーに続き、インディ・ジョーンズも復活(75点)
ハリウッドでは、ご存知のとおり一年の間に数え切れないほどの話題作が生み出されている。その中でも、この年一番期待された超ド級の注目株がこれ。"パートタイム考古学者"『インディ・ジョーンズ』19年ぶりの最新作だ。
東西に分かれたドイツは、セックス観も大きく変化した(70点)
こんな映画を見ようと思っている皆さんは、きっとよそ様のセックスが気になって仕方がないタイプに違いない。そりゃ誰だって気にはなるさと言い訳しても、『コミュニストはSEXがお上手?』を見ると、それが人類不変の法則でもなんでもないことがわかる。
10日間で親友をつれてこないと破産?!(65点)
フランスの名監督パトリス・ルコントは、この最新作の後3本の長編映画を監督したところで引退すると宣言した。才能とは永遠に湧き出るものではないと悟った上での引き際の判断なのかもしれないが、潔くも寂しい話である。
ただいま流行中の「○○現場に偶然居合わせた人の衝撃映像」もの(75点)
P.O.V.リアルパニック・ムービーと銘打たれたこの映画。この耳慣れない宣伝文句はしかし、今後何度も使われるかもしれない。というのも現実にいま、P.O.V.なる手法は映画作りをする人々の間では無視できないブームなのだ。
全裸格闘に挑んだヴィゴ・モーテンセンは見事オスカーノミネート(75点)
『イースタン・プロミス』は、『ロード・オブ・ザ・リング』のアラゴルン役ヴィゴ・モーテンセンの主演最新作。なんと彼の全裸姿モザイク無しによる格闘シーンがあるということで、世界中の女性映画ライター陣の間で大変な話題を呼んだ(と予想される)問題作である。
16歳で妊娠した女の子はどんな行動をとるか?(90点)
『JUNO/ジュノ』はアメリカの映画業界にとって、間違いなく年度を代表する作品のひとつである。
激動の90年代の出来事と、ある夫婦の悲劇を並行させたドラマ(70点)
前作『ハッシュ!』公開後にうつになったと語る橋口亮輔監督は、そこから抜け出した経験を生かして最新作『ぐるりのこと。』を作った。
三流役者を殺し屋に仕立て、本物を騙す?!(70点)
三谷幸喜監督作品は、まるで蕎麦屋で出すカレーライスのようだ。辛すぎない味わいはどこか安心感を感じさせる。最新作『ザ・マジックアワー』も、老若男女が普通に楽しめる三谷監督らしいコメディとなっている。