成海璃子にコメディは似合わないが(55点)
何事も経験、習うより慣れろというが、演劇界から映画に殴り込みをかけてきたケラリーノ・サンドロヴィッチ監督も、この3作目で大きな手ごたえを感じとったようだ。
成海璃子にコメディは似合わないが(55点)
何事も経験、習うより慣れろというが、演劇界から映画に殴り込みをかけてきたケラリーノ・サンドロヴィッチ監督も、この3作目で大きな手ごたえを感じとったようだ。
ストリートファイターの映画としては中途半端か(10点)
どう考えてもバカ映画にしかなりそうにない企画を、バカ映画にだけはすまいと必死に頑張る監督が担当すると、たいていそれはバカ映画になる。
「幸せのちから」に続くウィル・スミス主演・感動作(65点)
キリスト教圏の映画で数字の7が出れくれば、それは彼らの宗教にかかわるテーマやモチーフということ。『7つの贈り物』ももちろんそうで、最初のモノローグで主人公は、7日間で世界を創造した主と自らの人生を比べ、自嘲気味に語る。それがいったい何を意味するのか、ラストで驚きとともに明らかになる。
エログロ全開の18禁アニメ(65点)
本来、子供のためにある「人形アニメ」で、エログロナンセンスをやってしまう。初めての試みではもちろんないが、そのギャップはやっぱり笑いを呼ぶものだ。
自閉症の妹を25年間も撮り続けた監督(55点)
自閉症は、日本だけでも数十万?百万単位の患者がいるといわれており、決して珍しい障害ではない。だが、たとえ家族に自閉症患者がいたとしても、その成長をビデオカメラで記録し、映画にして発表してしまう人はまずいまい。ところがフランスで演技派として知られる人気女優、サンドリーヌ・ボネールはそれをやった。
ナチスドイツの手から逃れ、森に集まったユダヤ人たちの運命(60点)
イスラエルによるガザ侵攻で多数の死者が出ている今、『ディファイアンス』のような映画が上映されるのは興味深い。
もし、人生の時間が逆に流れたら?(65点)
人生はままならない事の連続だが、この映画の主人公ベンジャミンほど極端な例はない。彼はなんと、80歳の赤ん坊として生まれ、年を経るほどに若返っていく。通常の反対の加齢(減齢?)現象。そんなダークかつファンタジックな架空伝記を見て、観客は何を感じるだろうか。
乳癌をテーマにした感動ドラマ(55点)
女性がもっとも関心を寄せる病気といえば、乳がんをおいてほかにない。女性にとって、がんの中で最も多い死因という事実も重大だが、手術で乳房を失うケースがあることも、その理由のひとつだろう。心理的に、これほど恐ろしい病もあまりないから、30代以降、定期的に検診を受ける人も多い。
CATVで火がついた学園ミュージカルが日本上陸(55点)
この映画が、あの「マンマ・ミーア!」のオープニング成績を抜く特大ヒットを本国でぶちかましたと聞いて、アメリカってのは相変わらずCATVの国なんだなあと強く思わされた。
◆ABBAの楽曲を使ったミュージカル映画(60点)
日本公開の時期が世界でもどん尻の方、ということもあり、この映画最大の宣伝文句は「ミュージカル映画史上、もっともヒットした作品」ということになっている。わが国でも劇団四季の公演が人気を博しているとおり、原作ミュージカルは様々な国で広く受け入れられている。映画化にかかる期待は大きいものがあったわけだが、結果は予想通りの快進撃といったところだ。
上映時間4時間の純愛叙事詩&パンチラ(45点)
「自殺サークル」(02年)、「紀子の食卓」(05年)など、作家性を"むきだし"にする作品群で知られる園子温(そのしおん)監督の最新作は、上映時間237分、タイトルが出るのが開始1時間後という、これまたとんでもない純愛エンタテイメントであった。
愛と革命の闘士チェ・ゲバラ最後の戦いを描く(65点)
キューバ革命を戦うチェ・ゲバラの姿を描いた前編『チェ 28歳の革命』(公開中)は、あまりに説明皆無で初心者お断りなつくり。キューバ史をよく知るジャーナリストは「それでも見てて疲れた」と言い、キューバ政府にパイプを持つほどの、あるゲバラフリークは「(自分は楽しめたが)はたして一般人がついてこれるのか心配になるほど」と私に語った。
浦沢直樹の大人気漫画の映画化・三部作のパート2(20点)
まだ2作目の段階でいうのもなんだが、『20世紀少年』実写版は、きっと20年後くらいに「そういや昔、スゲー変な映画があったよなぁ」と人々に懐かしく思い出される存在になるのではないか。
「踊る大捜査線」のスタッフが社会派に挑戦(70点)
「踊る大捜査線」のミーハーな客層に、社会派映画ぽいものを見せる。『誰も守ってくれない』が挑んだコンセプトはえらく大胆で、そしてほぼ成功している。