無用なほどに熱い男の野球ドラマ(70点)
森田まさのりによる原作の野球漫画も、そのドラマ版も私は見ていない。どう考えても置いていかれるに違いないと思いつつの鑑賞だったが、これが意外なほど面白い。チョイワル男たちの熱いドラマを、私はすっかり気に入ってしまった。
無用なほどに熱い男の野球ドラマ(70点)
森田まさのりによる原作の野球漫画も、そのドラマ版も私は見ていない。どう考えても置いていかれるに違いないと思いつつの鑑賞だったが、これが意外なほど面白い。チョイワル男たちの熱いドラマを、私はすっかり気に入ってしまった。
意外な社会派ロマコメ(85点)
世界最強のプロデューサー、ジェリー・ブラッカイマー(「アルマゲドン」「パール・ハーバー」等々)が製作するこのロマコメは、一見スィートな女の子向けでありながら、よく見るといかにも男が作ったような骨太さを感じさせるユニークな一品となった。
他に類を見ないガチンコ女子高生格闘アクション(70点)
映画会社社員として「マッハ!」(03年、タイ)を買い付け大ヒットに導き、トニー・ジャーを日本に紹介した西冬彦監督は、しかし一抹の寂しさを感じていた。香港にも、ハリウッドにも、そしてタイにもこんなに凄いアクション映画があるのに、なぜ日本にはないのか。
泣けないが、感動的な物語(75点)
映画界では伊坂幸太郎が大ブームで、こぞって実写化されている。それにしてもこの4ヶ月だけで3本もの長編が公開されるというのは、尋常ならざるペースである。この『重力ピエロ』の原作も、直木賞候補となった人気作だが、今回は読まずに鑑賞した。読書仲間の音楽家(乙一嫌いのアラフォー 独身)がこの作家を絶賛するものだから、個人的にはどうも食指が動かない(私は乙一を高く評価しているので)。
タブーだらけのタイ製リアルアクション(60点)
試写会でこれを見終わった後、熱心な映画会社のお兄さんが追いかけてきて感想を聞いてきた。それに対し私は「申し訳ないけどこれは(マスコミでは)紹介できないよ」と回答した。
邦題は素晴らしいが中身はありがち(35点)
ラリー・コーエンという脚本家・監督は相当なアイデアマンで、最近では当サイトでも絶賛した「フォーン・ブース」「セルラー」といったサスペンスが好評だ。
じつは最高のファミリー向けムービー(85点)
「若いころに戻ってやりなおしたい」とは、12歳から90歳まで、それこそオールエイジの共感を得られるテーマである。たとえ相手が小学生だって、「過去に戻れるなら、いつに戻ってみたい?」と聞けば、大いに盛り上がることは間違いない。それが人間というものだ。
宗教知識ゼロでも楽しめる(75点)
前作『ダ・ヴィンチ・コード』(06年、米)が世界中で一番ウケたのは、何を隠そうこの日本。シリーズの売り物である陰謀論にしても、ローマやヴァチカンの謎めいた秘儀にしても、あるいはその背景となる美しい観光名所の数々も、日本人が大好きなものばかり、ということか。
本格社会派作品を期待してはだめ(45点)
オリバー・ストーン監督のスケジュールに急遽空きが発生したため、オバマ就任100日少々というこんなに早い時期に、前大統領の伝記映画が登場する面白い状況が生まれた。だが、急ぎ作ったとは思えない安定したクォリティは、さすが名うての社会派監督だ。
有名美談の映画化も、全体に遠慮がちで見るべきものは少ない(30点)
『余命1ヶ月の花嫁』とは、なかなか目を引くタイトルだ。最初にテレビ放映されたとき、その驚くべきエピソードがドキュメンタリー、すなわち実話と知った人々は大きな衝撃を受けた。そこから始まった一連のムーブメントは、ついにこの劇映画化を実現させるにいたった。
大人の男のための、本格ハードボイルド(85点)
いつも一人だからさびしいけど、世界中に出かけられて、報酬はいい。ニコラス・ケイジ演じる男がそんな風に自分の仕事を紹介する場面からはじまる本作。そんな仕事があったら応募が殺到しそうだが、その業務内容はひとごろし。『バンコック・デンジャラス』は、引退を願う殺し屋の苦悩と恋心を描く、大人の男のためのハードボイルドである。
ハリウッドマッチョ対決(60点)
かねてから映画界に興味津々のK1の番長、ジェロム・レ・バンナは、今回なんと数少ないマッチョスターの生き残り、ヴィン・ディーゼルの主演作で共演し、格闘シーンまで演じるという話題性を提供してくれた。
チェホンマンとキャシャーンが大暴れする時代劇(60点)
各方面に衝撃を与えた『CASSHERN』(04年、日)一作で、紀里谷和明監督が娯楽映画作りのコツを学んでしまったのだとしたら、ある意味日本映画界は貴重な才能を失ったことになるのかもしれない。
"コーエン兄弟らしい"とのほめ言葉は、いわば"マンネリ"と紙一重(30点)
万人受け、という言葉とは正反対のコメディーを作る名手コーエン兄弟が、CIAをおちょくった『バーン・アフター・リーディング』は、オールスターキャスト目当てで見に行くと、確実に地雷原となる気難しい一品である。