ハイビジョンで送る、日本の原風景(65点)
誰もが思うNHKの強みというのは、他と比べて潤沢な予算や期間等、製作体制が整っている分、質の高いドキュメンタリーが作れるという点だろう。本作のもととなった『里山』シリーズはその際たるもので、これほどの仕事に挑める場があるだけでも、菊池哲理ディレクター以下スタッフは下手な映画業界の人々よりも恵まれている。
ハイビジョンで送る、日本の原風景(65点)
誰もが思うNHKの強みというのは、他と比べて潤沢な予算や期間等、製作体制が整っている分、質の高いドキュメンタリーが作れるという点だろう。本作のもととなった『里山』シリーズはその際たるもので、これほどの仕事に挑める場があるだけでも、菊池哲理ディレクター以下スタッフは下手な映画業界の人々よりも恵まれている。
イ・ビョンホンが日本の忍者を好演(60点)
『G.I.ジョー』は、テレビ番組で流される紹介映像や予告編を見てから本編を見たとき、「このシーン、そういえば前に見た気がする」感を味わえる典型的な映画である。
男性こそ見るべき、現代の西部劇(70点)
「決断の3時10分」(57年)を07年にリメイクした本作は、好評ではあったが公開がかなり遅れた。西部劇の新作じたいほとんど見られない昨今、日本で劇場公開されたことだけでも御の字といったところか。西部劇で映画の楽しさを知った身としては、少々寂しい気もする。
泣ける度は100(60点)
『HACHI 約束の犬』の主人公ハチ役は秋田犬、いわば日本人だから、この映画がアカデミー主演男優賞をとれば初の日本人受賞。
今年ナンバーワンのショッキング映画(90点)
ナチスものというのは、私を含め多くの日本人が、ほとんど興味をもてないテーマだろうと思う。ユダヤ人優位のアメリカ映画界では永遠の定番テーマだが、それに私たちが付き合う必要はまったくない。だから本作に対しても、相当冷めた目で見始めたことを最初にお伝えしておく。
オーガニック生活に誘う入門編(60点)
先日、人気のある経済学者が、俗に言う「食糧安全保障」の考え方を否定し、穀物自給率にこだわる愚かさを指摘していた。たとえば農業には石油も必要だし、生活には他の物資も不可欠だ。なのに食糧の自給率ばかり気にしてどうするのかと、そんな主張だった。
ファッション業界一のカリスマの波乱万丈な人生(75点)
創業100周年ということで、3本のシャネル映画が封切られる予定だが、その先鋒をつとめる本作も期待通りの見事なできばえであった。
自分の住む町が撮影所だと知らなかった犬の物語(85点)
この次の週には『忠犬ハチ公』の米国リメイクも公開され、さながら日米イヌ対決の様相を呈しているが(いや正確にはどちらもアメリカの犬か)、先攻の『ボルト』は役者犬。しかも、自分が役者だと気づいていない、ある意味幸せな犬が主人公。
男子禁制の女の子ムービー(60点)
いつからか、ちょっと微妙なタレントが女性誌でヌードになる事例が増えてきた。「オンナが憧れる自立した姿をアピール」「男に見てほしくて裸になっているわけじゃない」等の思いがそこには感じられる。
『時かけ』の監督が送る近未来ホームドラマアクション?!(70点)
『サマーウォーズ』を一言で言えばとっぴなお話、ということになるが、これを全国公開の長編作品にまでまとめあげた細田守監督の力はさすがだ。きっとアニメーション版『時をかける少女』(06年)の成功が大きな自信となり、いい意味で迷いを吹っ切れているのだろう。
スパイク・リー監督の戦争映画は、ミラクルな感動もの(70点)
『セントアンナの奇跡』は、社会派スパイク・リー監督らしいブレない主張性と、老練な映画作りのテクニックの両方を楽しめる、通向きの一本だ。
アラフィフ女性がダイエットに挑む姿を、全世界に赤裸々公開(70点)
女性監督みずからダイエットに挑むという、やけっぱちドキュメンタリー『THE ダイエット!』。これを見ると、たくさんの笑いと涙を与えられ、明日から自分もダイエットを頑張ろうという気になれる。もちろんその努力はきっと失敗するが、面白い映画を1本見たという事実だけはとりあえず残るだろう。
アイデアはいいが、まだまだ未完成(40点)
真面目にやらない学生ってのは大抵暇なもので、思春期特有の「他者の目を異様に気にする性質」もあって、ろくでもないことに多大なエネルギーを費やしている。それは前髪のセット具合だったり、携帯メールの返信レスポンスの速さだったりと、人生の無駄遣いとしかいいようのないもろもろである。
一本道のストーリーにゲンナリ(40点)
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2001年から始まったシリーズもはや6作目。メインキャストらが通しで出ているおかげで、劇中のキャラクターと演じる子役らの成長は完全にシンクロし、観客は彼らを見守るように楽しむことができるようになった。
2009年夏のイチオシ(90点)
今年2009年の夏シーズン、忙しい中、たった1本だけ映画を見られるとするなら、私は迷わず『アマルフィ 女神の報酬』を選ぶ。夏休みらしいスケールの大きな大作であること、邦画の枠内でなく、世界標準からみても優れたサスペンス映画であることが理由だ。