◆見所はゲームの敗者の死に様(70点)
スペインで友人たちとサーフィンを楽しんでいるアメリカ人大学生ジェイソン(マイク・ヴォーゲル)がある日、不気味な骨董品店で“マンバ”というこれまた見た目が不気味なボードゲームを入手する。このボードゲームは15世紀に魔女の皮と血と涙で作られたものであり、内容は勝てばどんな願い事でも一つだけ叶うが、負ければカードに示された内容通りに死を遂げてしまうという恐ろし過ぎるもの。その内容を知らないジェイソンは、仲間たちとともにこのゲームをプレイするが……。
◆見所はゲームの敗者の死に様(70点)
スペインで友人たちとサーフィンを楽しんでいるアメリカ人大学生ジェイソン(マイク・ヴォーゲル)がある日、不気味な骨董品店で“マンバ”というこれまた見た目が不気味なボードゲームを入手する。このボードゲームは15世紀に魔女の皮と血と涙で作られたものであり、内容は勝てばどんな願い事でも一つだけ叶うが、負ければカードに示された内容通りに死を遂げてしまうという恐ろし過ぎるもの。その内容を知らないジェイソンは、仲間たちとともにこのゲームをプレイするが……。
◆『ブレアウィッチ・プロジェクト』の記録が塗替えられてしまった!(65点)
いわゆる怖いもの観たさで観る映画というものは観客の反応が面白い。一般的に、それらはホラー映画を指すが、近年ではモンスターものの『クローバーフィールド』がその部類の映画の中でも特に強烈な印象を残した。やはり手持ちのビデオカメラ撮影によるモキュメンタリー調の演出が不気味さを増幅させるのだろう、映画の上映中、観客は極度の緊張感に襲われた。
◆CCDカメラによるサブ視点が取り入れられたことによって演出面がパワーアップ(75点)
スペイン製パニック・ホラー『REC/レック』(07)は世界各国でヒットし、アメリカでは『REC:レック/ザ・クアランティン』(08、日本未公開)としてリメイクされた。そして、待望の第二弾が作られた。監督は、前作同様にジャウマ・バラゲロとパコ・プラサとの共同。
◆ルールに従って行動すれば、ゾンビのいる世界でもうまくやっていけるさ!(55点)
「新しいゾンビ映画だ!観なきゃ!」と思ってルーベン・フライシャー監督のハリウッド映画『ゾンビランド(原題:ZOMBIELAND)』を観ると、「ふむふむ、ユーモアも利いてて、展開も軽快で、なかなか面白いかも」となる。でも待てよ、この映画は新作のはずだが、どこかで見覚えがある。バランスも良いのに、一体どうして? その理由は、この映画がいろんなゾンビ映画の要素を含んだミックスゾンビ映画だからだ。
◆悪趣味らしさが高まったどころかB級レベルもアップしてしまった(80点)
死の運命に翻弄された挙句にショッキングな死を遂げてしまう若者たちの姿を描いた人気ホラーのシリーズ第四弾。しかも、今回は現在流行中のデジタル3Dバージョン。監督は、第二弾『デッドコースター』を手懸けたデヴィッド・R・エリスが登板。
◆「スパイダーマン」シリーズのサム・ライミのホラー・コメディー。「エクソシスト」と「キューティ・ブロンド」が共存しているような面白さ(81点)
「ラブコメ」というジャンルがあるが、ホラーにはホラー・コメディー、つまり「ホラコメ」とでも呼びたいものがある。残酷だが笑えるスプラッター映画とはちょっと違い、もう少しコメディー寄りの映画だ。本作の監督サム・ライミでいえば、「死霊のはらわた」(1983)はスプラッターだが、「XYZマーダーズ」(1985)はホラコメだろう。スプラッターは常に笑えるわけではない。もし笑えるとしたら、描写の過激さがリアリズムを突き抜けて笑いとなる。つまり、恐怖と笑いは表裏一体なのだが、ホラコメではホラー(的な要素)とコメディー(的な要素)が一体化しないまま共存している。無論、厳密な分類は不可能だし、分類しても意味はないが、大体そんな印象を持っている。
◆サスペンスとしての面白さに注目したいホラー作品(75点)
近年、外国映画の3D作品が目立っている。そんな中、ついに日本映画もこの3D作品製作に乗り出した。日本初の3D作品、それが『戦慄迷宮3D』なのだ。監督は清水崇。
◆夫婦間にありがちな様々な問題を巧みに取り入れた脚本がよく出来ている。エスター役のイザベル・ファーマンの怪演が最大の見どころ(80点)
洗面台の鏡が収納スペースの扉になっているタイプがある。中には大抵、薬が入っている。主人公の女性が薬を取り出し、扉を閉めたとする。そのとき、鏡に何が映っているだろうか?
◆ファイナル・デスティネーション・シリーズ第4弾。サーキット場での事故をデジタル3Dで描く。アトラクション・ムービーとしては最高に楽しめた(80点)
大事故で死ぬはずだった人々が、「死の運命」に襲われるファイナル・デスティネーション・シリーズの第4弾。飛行機事故、ハイウエイでの事故、ジェットコースターの事故に続き、今度はレース場での事故を、デジタル3Dで描く。監督は2作目と同じデヴィッド・R・エリス。
◆秀作「ディセント」の非常にオーソドックスな続編。ゴア度は前作に劣らない。洞窟内でのスリリングな攻防は、閉所恐怖症になりそうなほどの迫力があった(67点)
ニール・マーシャルが監督した前作「ディセント」は秀作だった。冒頭の交通事故の場面から、異様な迫力があった。ホラーは暗闇や狭い場所を描くことが多いが、これがヘタだと何が何だか分からず、見ていられない。だが、暗闇や狭い場所を描くのは、映画としては結構難しい。そこを、実に巧みに描いていた。そして、洞窟の闇と、主人公の「心の闇」が重なっていくのがスリリングだった。女主人公は「事故」を忘れようと洞窟を探検するが、地の底で、忘れようとしていた「心の闇」に出合う。女同士の微妙な関係や疑心暗鬼も、ふだんは抑圧している「闇」の部分として表現されていた。そんな「闇」の実在化が、モンスターなのかも知れない。リドリー・スコットの名作「エイリアン」(1979)の主人公リプリーが、宇宙空間という闇で、自らの深層心理に直面したように。
◆日本初のデジタル3D実写長編映画は、清水崇監督のスリラー。富士急ハイランドのアトラクション「戦慄迷宮」の映画化だが、3Dによる心理描写など意欲的な試みが評価出来る(74点)
今年(2009年)は、日本でデジタル3Dが飛躍的に普及した年として、後年記録されるだろう。
夏休みには「ボルト」「モンスターVSエイリアン」「アイスエイジ3」と3本の3Dアニメが集客を競い、12月にはいよいよジェームズ・キャメロンの3D大作「アバター」が公開される。そして、日本初のデジタル3D実写長編映画も完成した。それが本作だ。
◆セガール映画ではなく、ゾンビ映画。セガールが活躍しない代わり、悪夢のようなスプラッター描写に見応えがあった(66点)
スティーヴン・セガールのいつものアクション映画かと思ったら、セガールがほとんど活躍しないのでビックリ。その代わり、かなり本格的なゾンビ映画だった。
◆携帯に女子高生、恋愛、都市伝説、集団レイプ事件などを絡めたストーリーがよく出来ていて、妙な現実感もあるなかなか面白いホラー(66点)
10代の若者たちにとって、携帯やゲーム、それを通じてのコミュニケーションには、大人の我々が感じるのとは別の、特別なリアリティーがあるのかも知れない。この作品を見て、ふとそう思った。