◆個性的な登場人物たちがくり広げる時空を超えた群像劇(80点)
2012年、彗星の衝突によって地球は5時間後に消滅しようとしていた。(住人たちが避難して)ほとんど誰もいなくなった町のとあるレコード店では、店長(大森南朋)が、知る人ぞ知る伝説のパンクバンド「逆鱗」が1975年に録音したカルト曲『FISH STORY』を流していた。人類は本当に滅びてしまうのか……!?
◆個性的な登場人物たちがくり広げる時空を超えた群像劇(80点)
2012年、彗星の衝突によって地球は5時間後に消滅しようとしていた。(住人たちが避難して)ほとんど誰もいなくなった町のとあるレコード店では、店長(大森南朋)が、知る人ぞ知る伝説のパンクバンド「逆鱗」が1975年に録音したカルト曲『FISH STORY』を流していた。人類は本当に滅びてしまうのか……!?
◆自虐めいた映画構造同様におもしろいのがスタとガンペの人間ドラマだ(70点)
傲慢でけんかっ早い映画俳優のスタ(カン・ジファン)は、アクションシーンの撮影中に激高して相手役を殴ってしまう。代りの相手役が見つからず困っていたところ、スタは以前に出会った俳優志望のヤクザ、ガンペ(ソ・ジソブ)のことを思い出し、わらにもすがる思いで連絡を取る。ガンペはけんかのシーンで本当に闘うことを条件に、映画への出演を了承する……。
◆劇中で描かれる恐怖、緊迫を観る者がリアルに体験できる(70点)
2000年にコロンビアで起こった“ネックレス爆弾事件”をモチーフにしたサスペンス・スリラー作品。世界中が注目している新鋭スピロス・スタソロプロスが監督、脚本、撮影の三役をこなし、長編デビューを飾った。
◆期待以上の驚きと余韻を与えてくれる(80点)
多感な思春期をすごしていた17歳のダイアナ(エヴァン・レイチェル・ウッド)。ある日、学校のトイレで親友のモーリーン(エヴァ・アムーリ)とたわいのないおしゃべりをしていたら、突如、同級生による銃乱射事件が起きた。トイレに入ってきた犯人は、ダイアナとモーリーンに銃を突きつけて、「どちらかを殺す」と言う。選択を迫られたダイアナは……。
◆ダコタの成長物語がオバマの登場とシンクロ(70点)
人種差別が色濃く残る1960年代の米国南部を舞台に、心に傷を抱えた少女リリィの、ひと夏の冒険と成長を描いた感動作だ。白人女性作家スー・モンク・キッドの処女長編を、黒人女性監督のジーナ・プリンス=バイスウッドが脚色。かつての“神童”ダコタ・ファニングが実年齢と同じ14歳のヒロインに扮し、この年齢層特有の不安定な立場や鬱屈した心情を体現してみせる。
◆“真実は小説よりも奇なり”!!(85点)
母と息子二人暮しのコリンズ家。
ある日、母:クリスティン(アンジェリーナ・ジョリー)が仕事から帰宅すると、彼女が愛してやまない息子:ウォルターが忽然と姿を消していた。。
◆膨らみのある豊かなドラマ(90点)
『トレインスポッティング』等で知られるダニー・ボイル監督のイギリス製ボリウッド映画。ヴィカス・スワラップの原作「ぼくと1ルピーの神様」をもとに『フルモンティ』のサイモン・ボーフォイが脚色した。
◆映画界を舞台にしたキム・ギドク原案のメタフィクション(80点)
韓流ブームが去ったと言われて久しい。確かにひと頃のヨン様やイ・ビョンホンに匹敵するような人気者は、さすがに日本では生まれなくなった。だが、ストーリーを生み出す力に関して言えば、韓国映画界にはまだまだ底知れぬポテンシャルが隠されているように思う。それを実感させてくれるのが、たとえばこの『映画は映画だ』のような作品だ。
◆イビツな形をした人間たちがくり広げる群像劇(70点)
演劇集団キャラメルボックスが08年に上演した舞台作品をデジタル映像化。生の舞台を改めて映画という形態で発信することについては、批判的な意見もあるかもしれないが、多くのクリエーターがクロスオーバーによって新たな価値をもつ作品を生み出しているこの時代において、本作のような試みが行われたのは自然の流れだろう。
◆アンジェリーナ・ジョリーの熱演が光る(80点)
ある日、シングルマザーであるクリスティンの息子ウォルターが突然姿を消した。5カ月後、警察からウォルターを発見したとの一報を受けたクリスティンは、すぐにウォルターを引き取りに行く。ところが、少年はまったくの別人だった。クリスティンは人違いだと訴えるが……。
◆カンヌ映画祭グランプリ受賞、イタリア新興マフィア・カモーラの実態を暴く衝撃作!(80点)
マフィア映画と聞くと、フランシス・フォード・コッポラ監督作『ゴッドファザー』の様な身なりの基調は黒でおしゃれなイメージがあり、格好いいとさえ感じさせられるだろう。しかし、イタリア映画『ゴモラ(英題:GOMORRAH)(原題:GOMORRA)』は違う。この映画に登場するイタリア新興マフィア「カモーラ」の連中は皆カジュアルな服を着ており、マナーもない。彼らにはドラッグや武器、金のためなら何でもするという野蛮な日常があるだけだ。
◆ユダヤ人の悲劇を描いた戦争映画とは一線を画す作品(70点)
第二次世界大戦下。ナチスの迫害は東ヨーロッパにおよんでいた。両親を殺されたユダヤ人のトゥヴィア(ダニエル・クレイグ)とその兄弟は、ベラルーシの森へ逃げ込む。はじめは数人だったが、迫害から逃れてきたユダヤ人が次々と集まり、いつしかひとつの共同体が生まれようとしていた……。
◆信念を貫き通して悪に立ち向かう姿が好印象(85点)
1928年のロサンゼルスで実際に起きた事件を映画化。監督はクリント・イーストウッドで、今回は出演はせずもっぱら裏方に徹した。元々はロン・ハワードが監督を務める予定だったが、スケジュールの都合で降板したためイーストウッドが登板することとなった。