ロストクライム -閃光- - 渡まち子

◆当時の時代背景と警察組織内のタブーをえぐりながら進んでいく(60点)

 昭和最大の未解決事件を追う刑事が、巨大でどす黒い闇の中に、その執念ごと呑みこまれるクライム・サスペンスだ。異様な犯罪は、過去と現代を揺るぎなく結びつけ、関わった人間を呪縛する。出世を夢見る若手刑事の片桐と、定年間近のベテラン刑事の滝口は、ある殺人事件でコンビを組むことに。傍若無人な滝口の振る舞いに困惑しながらも、その事件の被害者が三億円事件の犯人グループの一人と分かったことから、恐るべき真相に辿り着く。と同時に二人は、警察組織の中の陰謀に係る闇へと引きずり込まれていくことになるが…。

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トイ・ストーリー3 - 岡本太陽

◆あのピクサーの名作アニメが11年振りに帰って来た!(80点)

 本編よりも面白いのではと思わせられた1999年『トイ・ストーリー2』の約5分間のオープニングシーン。スターウォーズを思わせる凝った演出で冒頭からわたしたちは心を鷲掴みにされてしまったが、11年の後に3D映画としてスクリーンに登場する事になったシリーズ最新作『トイ・ストーリー3(原題:TOY STORY 3)』ではちょっとハラハラする西部劇風のオープニングで物語の幕を開ける。ウッディ(トム・ハンクス)、バズ・ライトイヤー(ティム・アレン)、ジェシー(ジョアン・キューザック)、ミスター&ミセス・ポテトヘッド(ドン・リックルズ&エステル・ハリス)、ハム(ジョン・ラッツェンバーガー)やレックス(ウォーレス・ショーン)といった主要キャラクターを総登場させるこのオープニングはまさにピクサーの余裕を感じさせる。

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アデル ファラオと復活の秘薬 - 渡まち子

◆フランスの国民的人気コミック「アデル・ブラン=セック」シリーズの実写映画化だが、ハリウッド映画ばりの冒険アクションと、フランス映画らしいおしゃれなセンスが効いている(60点)

 良くも悪くも仏映画をエネルギッシュにしているのがリュック・ベッソンだが、本作はヒロイン・アドベンチャーでたっぷり楽しませるエンタメ映画になった。1911年のパリ。世界中の不思議を追う美人ジャーナリストのアデルは、仮死状態の妹を救うため、エジプト王家に伝わる復活の秘薬を入手すべく王家の谷にいた。ピンチを切り抜けてパリに戻ってみると、そこでは、翼竜・プテロダクティルスが孵化し、人々を襲うという事件が勃発、街は大騒ぎになっていて…。

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ザ・コーヴ - 前田有一

◆偽善者ホイホイ(60点)

 和歌山県・太地町で行われているイルカの追い込み漁を止めようとする、反捕鯨活動家たちのアウトローな活躍の姿を、けれん味たっぷりの演出で描いたドキュメンタリー。冗談好きなオスカー会員たちの悪ふざけか何かで、アカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞した話題作だ。多数の捕鯨反対派へのインタビューと、太地町のイルカ捕殺現場への侵入アクションで構成されている。

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踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ! - 渡まち子

踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!

© 2010 フジテレビジョン アイ・エヌ・ピー

◆シリアスに思えるが、中身は確信犯的にユルユルな物語(55点)

 日本映画の興収記録を塗り替えてきたシリーズの7年ぶりの最新作は、過去の登場人物総出演の趣で、まるで同窓会か歌舞伎の顔見世興行のようだ。湾岸署を襲った連続殺人事件から7年が経ち、青島刑事は強行犯係係長に昇進、新湾岸署への引越しを一任される。だが、引っ越しの真っ最中に、湾岸署管内で、金庫破りやバスジャック、さらには青島らの拳銃が3丁が盗まれるという事件が次々に発生。特別捜査本部が設置され、管理補佐官の鳥飼とともに青島たちは捜査を開始するが、ついに新・湾岸署が占拠されてしまう…。

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レポゼッション・メン - 福本次郎

◆持って生まれた心臓には宿っていない情けという気持ちが、金属の心臓には備わっていた皮肉。映画は主人公の心境の変化と、彼に降りかかる危険を振り払う過程を通じて、人格を損なわずに心を入れ替えることが可能かを問う。(50点)

 “heart”とは、体に血液を循環させる臓器であると同時に喜怒哀楽や善悪愛憎といった感情の拠り所。職務上の任務であれば冷酷に徹していた主人公が、人工心臓を移植されると人の命を奪えなくなる。持って生まれた心臓には宿っていない情けという気持ちが、金属の心臓には備わっていた皮肉。映画はそんな男の心境の変化と、彼に降りかかる危険を振り払いつつ真実に近づいていく過程を通じて、肉体の機能は機械に代替させると同時に、人格を損なわずに心を入れ替えることも可能なのかを問う。しかし、歪んだ世界では正義や良識が排除の対象になるのだ。

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シスタースマイル ドミニクの歌 - 福本次郎

◆束縛を嫌い、命令を拒み、短慮であるが、人を楽しませる愛きょうもある。そんなヒロインの、魅力的とは言い難い人間的な素顔に迫る。その過程で彼女が口ずさむ親しみやすいメロディが、見終わった後も耳から離れなかった。(60点)

 正しいと思った道理は曲げられない、「心の声」に従って生きるヒロイン。数々の軋轢と挫折、それでも信念を貫こうとする意志の強さは一種変人のようですらある。物語は修道女でありながら自作の歌で世界的ヒットを飛ばした彼女の波乱に満ちた半生を丁寧に追う。束縛を嫌い、命令を拒み、短慮であるが、人を楽しませる愛きょうもある。そんな実在の人物の、あまり魅力的とは言い難い人間的な素顔に迫る。その過程で彼女が口ずさむ親しみやすいメロディが、見終わった後もしばらく耳から離れなかった。

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ハングオーバー 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い - 渡まち子

ハングオーバー 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い

© 2009 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

◆スマッシュヒットを放ったおバカコメディの秀作。少々下品だが、ダメ男たちの友情が微笑ましい。(65点)

 2日後に結婚式を控えた花婿ダグのためのバチュラー・パーティ(結婚前夜祭)で、親友のフィルとステュ、義弟のアランはラスベガスのホテルでバカ騒ぎする。翌日ひどい二日酔い(ハングオーバー)で目覚めると、部屋はメチャメチャ。さらにダグの姿が消えていた。はたして昨夜何が起こったのか?!

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レポゼッション・メン - 渡まち子

◆高額商品を売っては儲ける企業の企みとは別に、臓器レベルで自分の身体や能力をコーディネートするセンスは人類の未来志向を示唆していて面白い(60点)

 人工臓器によって長寿を“買う”人類の欲望に手痛いしっぺ返しをクラわせる異色SFだが、終盤にどんでん返しが用意されていてる。近未来、人工臓器によって健康と延命が可能になった世界。ユニオン社は、ローンの返済が滞るとレポゼッション・メンという臓器回収人を送り、強制的に人工臓器を取り立てていた。生きたまま回収するその作業は、債務者にとっては死を意味する。腕利きの回収人・レミーは、ある出来事によってユニオン社の最高額商品である人工心臓を埋め込まれ、多額の借金を背負い、回収する側からされる側に。これは誰かの罠なのか、ユニオン社の陰謀か。謎の女性債務者ベスと共に真実を探ろうとするが…。

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レポゼッション・メン - 町田敦夫

◆ユニークな近未来の世界観と、粋な演出を楽しもう(75点)

 人工臓器が爆発的に普及した近未来。高額の人工臓器をキャッシュで買える者はいいが、そうでない者は高利のローンを組まされる。支払いが滞ると、やって来るのが回収屋=レポゼッション・メン(レポメン)だ。車や宝飾品なら話は簡単だが、人工臓器はどのようにして“回収”するのか? 強力なティーザー(スタンガン)で相手を気絶させ、メスを使って摘出するのである。相手が死んでしまうって? そんなこと、レポメンの知ったことではない。

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ハングオーバー 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い - 佐々木貴之

ハングオーバー 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い

© 2009 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

◆マイク・タイソンが本人役で登場し、自慢の一撃をしっかりと披露してくれるので要注目(80点)

 全米で大ヒットを記録し、ゴールデングローブ作品賞をも獲得したコメディー作品。トッド・フィリップ監督。

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レポゼッション・メン - 佐々木貴之

◆ローン返済遅滞による取立ては、サラ金取立て以上にハードな残酷さが感じられる(75点)

 エリック・ガルシアの原作を映像化したSFサスペンス・アクションで監督は、ミゲル・サポチニク。

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ゾンビランド - 小梶勝男

◆笑いもスプラッターもきっちり楽しめるホラー・コメディー(72点)

 ゾンビは元々、ブードゥー教の呪術師によって魂を抜かれ、奴隷化された人々だった。このブードゥー・ゾンビは、早くからベラ・ルゴシ主演の「恐怖城」(「ホワイト・ゾンビ」)(1932)などでスクリーンに登場している。ゾンビ自体は自分の欲望を持たず、「支配者」の言いなりになって働くという点で、我々が悪い意味での「共産主義」をイメージするときの、「人民」に近いといえるだろう。

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ゾンビランド - 岡本太陽

◆ルールに従って行動すれば、ゾンビのいる世界でもうまくやっていけるさ!(55点)

 「新しいゾンビ映画だ!観なきゃ!」と思ってルーベン・フライシャー監督のハリウッド映画『ゾンビランド(原題:ZOMBIELAND)』を観ると、「ふむふむ、ユーモアも利いてて、展開も軽快で、なかなか面白いかも」となる。でも待てよ、この映画は新作のはずだが、どこかで見覚えがある。バランスも良いのに、一体どうして? その理由は、この映画がいろんなゾンビ映画の要素を含んだミックスゾンビ映画だからだ。

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ザ・コーヴ - 岡本太陽

◆血に染まる入り江がわたしたちに伝えんとする事とは何か?(80点)

 日本は捕鯨という狩猟文化のある国だ。クジラ資源の保存やクジラの乱獲防止のため、国際捕鯨委員会によって現在捕鯨は厳しく取り締まられている。そもそも捕鯨をする国は世界にそう多くはない。鯨肉が貴重なタンパク源であり、鯨油が生活の糧であった時代とは違い、現在は捕鯨は単なる「伝統」に過ぎなくなってきているというのが事実だ。

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