燃えよ!ピンポン - 前田有一

裏卓球界ナンバーワンを決めるピンポンデスマッチ(60点)

 ハリウッド史上初?の卓球エンタテイメント『燃えよ!ピンポン』を見ると、いまのアメリカ映画界の変態っぷりがよくわかる。

 かつての天才卓球少年で、今はメタボ中年のランディ(ダン・フォグラー)。彼は場末のステージで曲芸ピンポンを披露して糊口をしのいでいたが、ある日FBI捜査官から中国系マフィア組織の開催する卓球大会に出てくれと頼まれる。そこで組織のボス(クリストファー・ウォーケン)を逮捕する段取りだというのだ。しぶしぶ承諾したランディは、しかしさび付いた腕を磨きなおすため、まずは盲目の老師とそのセクシーな教え子(マギー・Q)に弟子入りする。

 目が見えない卓球の達人とか、4人の男を同時に相手にして圧倒する女卓球選手とか、のっけからバカげている。しかもランディが目指す大会とやらは、裏卓球界のトップを決める大イベントで、敗北=即死のデスマッチときた。ほとんど漫画バキの世界である。

 クリストファー・ウォーケン演じるボスも堂々たるバカっぷりで、観客を脱力させる。その衣装や屋敷の内装は、中華と和風が交じり合ったじつにキモチ悪いもので、どう見てもインチキくさい力士なんかも登場する。中途半端な「燃えよ!ドラゴン」のパロディが、なんとも絶妙な味わいだ。

 さらには大統領の本物映像をそれらしく混ぜてみたり、招待状がゴールデンチケット(元ネタ:チャーリーとチョコレート工場)だったりと、とにかくギャグに節操がない。

 そんないいかげんムードの中、アクションだけは一級品。本物の卓球元オリンピック候補から、付きっ切りで厳しくコーチされた出演者一同。その苦しい練習に耐えた成果はというと、球は結局全部CGにしたそうな。努力水泡と帰す。

 かように徹底したバカ映画であるが、その製作費は25億円以上。男たちの大和が作れるような金額である。そんなアメリカ映画界を変態といわずに何というか。ただただアッパレである。

前田有一

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