戦慄迷宮3D THE SHOCK LABYRINTH - 前田有一

上映館に出かけるときは(いろんな意味で)気をつけて(40点)

戦慄迷宮3D

© ショック・ラビリンス・フィルム・コミッティ2009

 今週は3Dホラー作品の話題作が2本公開されるが、日本の誇る清水崇監督(呪怨シリーズ)の最新作がこれ。所要時間なんと60分、世界最長の歩行型お化け屋敷として恐れられる「戦慄迷宮」(富士急ハイランド)の実写映画化である。最新立体メガネをかけて、絶叫の清水ワールドを堪能しようというユニークな企画だ。

 廃病院を模したお化け屋敷で行方不明になったユキ(蓮佛美沙子)が、10年ぶりに戻ってきた。妹ミユ(水野絵梨奈)、友人のケン(柳楽優弥)、盲目の少女リン(前田愛)らが戸惑う中、ユキは発作を起こして倒れる。彼らはあわてて車で偶然見つけた病院に運び込むが、そこはどこか奇妙な雰囲気であった。

 かわいい蓮佛美沙子に導かれて、あわれ若者たちはリアル戦慄迷宮に迷い込んでしまう。そこから先は、飛び出るアトラクション、いや様々な恐怖に襲われながら、自分たちの過去、謎のユキ失踪事件のおそるべき真相と対峙することになる。

 最大の特徴は、もちろん画面が飛び出すという立体映画の仕掛けそのものだが、ゾンビの腐った顔や脂ぎったオヤジではなく、蓮佛美沙子や前田愛の綺麗なお顔が飛び出してくるのだからうれしい限り。青白い幽霊のような表情に、多くの人は腰を抜かすと思うが、個人的には幸せな95分間であった。

 映像のみならず、音響効果の面でも立体を心がけたというが、こちらは視聴する場所の設備にもよるが、映像ほどの驚きはない。廃墟病院をウロウロする話なので、さほど「音」を生かせる設定とも思えないが、さらなる工夫が必要と感じる。

 清水崇監督には、それなりのこだわりがあったと思うが、ショック演出がほとんどないので、単純に怖がりたい向きにはかなり物足りない。

 最新のデジタル3Dでいったい何ができるか、どういう演出をすれば恐怖感を増幅できるか。それはまだ、誰も極めたことがない領域で、世界中の映画監督が模索している最中だ。

 清水監督も、日本的な情緒ある恐怖をなんとか立体世界で再現したいと思ったに違いないが、結果として、3Dの割には妙に地味な、おとなしい作品となってしまった。

 ただこの映画、あるシーンに「おかしなもの」が写っていた気がしてならない。あの写っていた不気味なものは、明らかに作り手が意図したとは思えぬものだ。はたしてあれは、私の目の錯覚だったのだろうか……。富士急ハイランドのお化け屋敷も毎日お祓いをしているというが、この映画の上映劇場も、毎朝やったほうがよいのではないか?

前田有一

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