愛を読むひと - 前田有一

21歳上の女性と恋する15歳(40点)

愛を読むひと

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 19歳の三浦皇成騎手との熱愛スクープを抜かれたほしのあきは、先日『トランスフォーマー/リベンジ』のワールドプレミアに出ていたが、むしろコチラの宣伝に協力したらよかった。

 1958年、ドイツ。15歳のマイケル(デヴィッド・クロス)は、偶然自分を介抱してくれた21も年上のハンナ(ケイト・ウィンスレット)と恋に落ちる。彼女との激しいセックスと、その後にベッド上で朗読してやるのが日課になったマイケルだが、ある日忽然とハンナは姿を消してしまう。

 たったの13歳違いでさえ、バッシングされるほしのあきに比べ、こちらはなんと21違い。禁断の恋どころの騒ぎではない。そして、年上女性と少年の恋となれば、やることは一つなわけで、この映画の前半はほとんどエロ動画かと思うほどの、裸、裸のオンパレードだ。

 少年役のデヴィッド・クロスが、あえて18歳になってから撮影されたラブシーンは、二人とも局部丸出しで大熱演。デヴィッド・クロスいわく、ケイト・ウィンスレットについては『タイタニック』のヒロイン役、程度の認識しかなかったそうだから、さぞかしリアルレオ様気分を味わえたことであろう。

 対するケイト・ウィンスレットは、かつて原作『朗読者』(ベルンハルト・シュリンク著)を読んだとき、「もう少し歳をとればこの役をやれる」と思ったそうだが、なるほど確かに今の彼女なら不足はない。この作品における二人の関係は、いろいろな意味で「痛い」ものであるが、その点はよく表現できていた。瑞々しい男性のそれとは対照的な、崩れかけた肉体まで含めて。

 二人が再会するのは、時期も場所も相当に意外なもので、そこからヒロインの隠していた秘密が徐々に明らかになる。ケイト・ウィンスレットは、最初から「私、すごい秘密を隠してます」といわんばかりの顔をしているので、サスペンスとしてはイマイチだが、生きているのがつらい感とでもいうべき、やつれた表情の作り方はさすがに上手い。

 しかしながら、主演女優がコロコロ変わって制作がまごついた舞台裏同様、全体の出来はいまいちしゃんとしない。いや、正確に言えば(ネタバレになりそうなのであえて書かないが)欧米で高く評価された理由はわからぬでもないのだが、それでも日本人には共感しにくい部分が強いのではないかと私は判断する。

前田有一

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