幸せのセラピー - 前田有一

ジェシカ・アルバ目当ての方は要注意(20点)

幸せのセラピー

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 『幸せのセラピー』は、久々にだまされた感をたっぷり味わえた、爽快なる一品であった。

 地元名士ジャコビー一族の娘ジェス(エリザベス・バンクス)と結婚したことで、彼らの経営する銀行に勤めているビル(アーロン・エッカート)は、一見誰もがうらやむ人生を送っている。ところが実際は、他の役員たちに無能とばかにされ、休日には好きでもない狩猟につきあわされるなど、親族からのプレッシャーに押しつぶされる日々。そんな彼のオフィスに、母校のメンター制度(OBの元で社会体験をする制度)によりインターンとして男子高校生(ローガン・ラーマン)がやってくる。奔放なその生き方に、影響を受けるビルだったが……。

 だまされたといっても、別にこの映画がミステリというわけではなく、単に事前に想像していたものとはまったく違った、という意味にすぎない。

 パンフレットの表紙にでかでかとジェシカ・アルバの笑顔が載っているものだから、少なくとも彼女が主演か何かで出てくるのだろうと思っていたわけだが、実際は素敵な脇役を演じていた……とまあ、それだけの話だ。

 ロマコメジャンルかと誤解を招きかねない邦題と共に、日本じゃ大して知名度の高くない彼女を前面に押し出すほか有効な戦略を思いつかなかった、宣伝部の苦悩は想像するに余りある。

 じゃあ本当はどんな映画かというと、アーロン・エッカート演じるさえない中年男が、はつらつな少年に励まされながら自分探しをするヒューマンドラマの小品。ちなみに物語のヒロインはジェシカ嬢でなく、エリザベス・バンクス。劇中で披露する下着姿がとってもエッチだ。

 コメディとしてはゆるく、好みがはっきり分かれそう。もちろん、好む人は圧倒的少数派に属する。いてもいなくてもいいようなキャラクターたちが、ダラダラした日常をさも意味ありげに映画にでっちあげた、という印象。この映画を存分に楽しむことが出来る人がいたら、それはある意味、相当な才能の持ち主だ。

前田有一

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