誰にでもチャンスはめぐってくる(点数 90点)
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携帯電話の販売員から世界的オペラ歌手となった
ポール・ポッツの実話を映画化した『ワンチャンス』。
ポイントは、3つ。
一つ目のポイントは、「あきらめない」。
オペラが大好きなポッツは、「オペラ歌手になりたい!」
という夢を持っています。
しかし、子供の頃からいじめられっ子で、
自分に自信を全く持てないポッツは、
最初は歌を人前で歌うことさえしません。
なかなか勇気を持って一歩を踏み出せないのです。
自らが尊敬するパヴァロッティに「オペラ歌手にはなれない」と
断言されて落ち込み、病気で挫折しそうになっても
「オペラ歌手になりたい」という夢をあきらめずに
心に抱き続けていたポッツ。
「夢はあきらめなければいつか実現する」と言いますが、
多くの人は半信半疑のはず。
しかし、その言葉はこの「実話」を元にした映画を見ると、
やっぱり「夢はあきらめなければいつか実現する」んだ、
というのは確信がつかめるはずです。
二つ目のポイントは、「夢は小さく始めよう」
ポッツは大きな舞台には立てないものの、
地元のバーのイベントに出たり、ローカルなオペラに参加して、
実際に人前でオペラを披露していきます。
「オペラ歌手になりたい」、じゃなればいいのです。
もちろん最初は大きなオペラ座では無理ですが、
小さな舞台には自分のやる気次第で立てるチャンスは高い。
ビッグな『ワンチャンス』は、スモールな『ワンチャンス』を
積み上げて行った人の元に訪れるのではないでしょうか。
3つ目のポイントは、「家族の支え」。
夢を持ち続け、行動し続けることが重要。
しかし、そのモチベーションは、なかなか続くものではありません。
そこで「続ける」ために必要となるのが、
「家族の支え」「家族の理解」です。
「オペラ歌手になりたい」という
ポッツの夢を応援し続けた妻なしでは、
彼の成功はありえませんでした。
そして、母親の陰ながらのサポート。
父親はポッツに厳しいことを言い続けますが、
その「厳しさ」も、ポッツへの応援だったと後で気付きます。
夢を追い続けるというのは、そう簡単ではありません。
苦しい時期もあるでしょう。
そんな苦しさを乗り越えるためにも、
「家族の支え」というのは、とても大切ですね。
冴えない携帯販売員のポッツが、
世界的なオペラ歌手へと羽ばたいていくシンデレラ物語。
あなたも「ワンチャンス」を掴むヒントをこの映画から
得て欲しいと思います。
(樺沢 紫苑)