ロスト・イン・ラ・マンチャ - 前田有一

あなたが映画業界関係者なら楽しめる(35点)

 『ドン・キホーテ』というジョニー・デップ主演の幻の大作映画が、お蔵入りになるまでを描いたドキュメンタリー。

 監督さんが、並々ならぬ熱意を持って製作を開始した大作が、天候や資金繰り、さまざまなアクシデントにみまわれ、あわれにもボツになってしまう様子が、非常によくわかる。

 いろんなアクシデントが起こるが、結局は主役の役者の病気が問題だったようである。映画というものが、ほんのちょっとした事でコケてしまうという事がわかって興味深い。

 監督が思ったよりいい人で、役者や助監督に優しいし、映画を愛していることがわかる。また、映画製作の裏側がわかるので、映画作りに興味ある人なら多少は楽しめる。

 ただ、基本的にこれは内輪ウケの映画である。映画ビジネス関係者、監督のファン、映画作りに関心がある人でなければ、クスリとも笑えない映画であることも確かだ。

 そのため、内輪連中である映画関係者は、『ロスト・イン・ラ・マンチャ』について、悪くいわないと思うが、私は一般人には、とても薦められない。

 最後に、監督が半生を賭けた映画『ドン・キホーテ』は、すごくつまらなそうだったので、没になって良かったと私は思う。ごめんね。

前田有一

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