レギオン - 渡まち子

レギオン

◆和解という道を最初から捨てている好戦的な内容は宗教もへったくれもなく、ひたすらアクション映画の道を行く(50点)

 大天使ミカエルが神を裏切り、人類のために地上で壮絶な戦いを繰り広げるという、ありがたいのか迷惑なのかビミョーな宗教映画は、かなりの珍作アクション・スリラーだ。モハベ砂漠のさびれたダイナーで、客の老女が突然怪物に変身し、店は虫の大群に取り囲まれる。信じがたい現実に店主や息子、客たちは恐怖におびえるが、そこに大量の武器で武装した男が現れる。名前は“マイケル”だと告げた彼は、実は、人類を見捨てた神の命令に背き、ただ一人、人間に味方した大天使ミカエルだった。やがて恐ろしい戦いの幕が切って落とされる…。

 神が愚かな人類を見限ってしまうという設定は、ノアの箱舟のエピソードにも似たリセット行為だが、それなりに種を残した箱舟と違い、今回神は生き物すべてを全滅させようとしているから、人間に対してかなりご立腹だ。戦争ばかりやってるし、環境破壊もやめない、欲望丸出しで生きる人間には信仰心などほとんど残っていない。だがそんなダメ人類に助っ人がいて、それがミカエルだ。この大天使は四大天使の中でも特に尊敬されていて、黙示録では天使軍団を率いてサタンと闘うというエピソードで知られる。自分の翼をひきちぎり、人間を守るべく頑張るのだが、相手は兄弟分の大天使ガブリエルだ。鋼鉄の翼を持つマッチョキャラのガブリエルは、あの手この手でミカエルと人間に襲い掛かる。しかし、神や天使の戦いに、銃で応戦するというのはいかにも生臭い。何か神々しい武器がほしかったところだが、ガンアクションとして単純に楽しもうという趣向だろう。ミカエルが人間を助ける理由は、自らの考える“神の御心”に添って行動しているから。宗教の真髄は、やみくもに書物やルールに従うことではない。あくまでも自分で善悪や正義を考えて行動することが信仰につながる道だとする終盤は、こじつけに見えて実は大切なメッセージに思える。もっとも、和解という道を最初から捨てている好戦的な内容は、宗教もへったくれもなく、ひたすらアクション映画の道を行くものではあるが。未婚の母になろうとする女性や手先が器用な青年など、新約・旧約を見据えた宗教的イメージが散りばめられているので、キリスト教の知識があれば楽しめそうだ。

渡まち子

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