◆駄目な人には駄作、好きな人には傑作(100点)
なんなんでしょう・・・?これは・・・。
すごい。
体に力が入りっ放しでした。。
緊張しっ放し、ということです(汗;)
今や『SAW』シリーズを筆頭に『ブラックサイト』など残酷なシーンを思い切り見せつけ、観客に不安感や緊張感、恐怖心を煽るサスペンスが多い中、今作品はほとんど血みどろのスプラッタシーンがない。目をそむけてしまうような酷い、残虐な暴力シーンもほとんどない。
『羊達の沈黙』シリーズや『セブン』などのようにグロいカットがたくさん出てくるというわけでもない。
なのに、この緊張感・・・。
人間の心理をたくみに利用し、よく作りこまれたものだと驚きでした。
ストーリーは、別荘地にバカンスへやってきた金持ち家族が、謎の若者2人組みによって、あるゲームへの参加を強いられる、というもの。
そのゲームへの参加のさせ方といい、冒頭は、今までに観たどのサスペンスよりありえそうで、まず恐怖を身近に感じてしまった。。
「隣の○○さん家でお世話になってる、僕、ポールです。○○さんが卵を4個貸して欲しいと・・・いいですか?」なんて言われたら・・しかも、ご丁寧にその○○さんとポールが一緒にいるところをちゃんと見せつけた後にやってくる。
信じちゃいません?Welcome ポール♪しちゃいますよ(汗;)
こうして、金持ち家族宅へ易々と入り込んだ若者達。一旦、卵を受け取り帰る素振を見せるも、卵を落として割ってしまう。そしてずうずうしくも、もう4個下さい!っと・・・
仕方なく金持ち家族の妻アン(ナオミ・ワッツ)はもう4個の卵を分けてあげるのですが、またしても・・・割られてしまった卵。。しかも、あろうことかまだ卵を要求してくる若者達。。。
この若者達はKY(空気の読めない)なだけなのか!? 次第にイラつき始めるアン。
それとも故意なのか!? 若者達に薄気味悪さを感じだすアン。
ポ「卵を貸して欲しいと言っているだけじゃないですか!!」
ア「もういいから帰って!!」
些細なことから口論がおこり、このあたりから、だんだんとストーリーはファニーな方向へ。。。
口論の相手がKYなだけであれば、こんな惨事にはならなかったのであろうが、相手が悪かった。
薄気味悪い若者達は、突然、残酷で卑劣な本性を表し、金持ち家族を別荘に監禁。
「明日の朝まで、君達が生きていられるか賭けをしないか?」っと。
禁じられた遊び、"ファニーゲーム"を持ちかけるのだった。
この"明日の朝"までの12時間が、長い!
ところどころに登場人物の考えや、気持ち、精神状態とスクリーンを通してみている側の人間が、シンクロするようなところが盛り込まれており、精神的にやられます。
登場人物同様、常に緊張を強いられ、体も気づけばコチコチで、観ているだけでかなりの体力が奪われる。
心身ともにダメージを受けます。もうハラハラドキドキサスペンスゥ?っな娯楽映画の域ではないです!
さらに、映画の終了と同時にげんなりな精神状態からも抜け出せると思ったら大間違い!もやもやと嫌な気分がず?っと後を引きます。
衝撃的なシーンがあるわけではなく、不思議なんですが、おそらく、1度見たら忘れられない作品でしょう。。
ただ、一つ、終盤に"リモコン"ネタのシーンがあるんですが・・
これには、がっかり。いきなりのことに「は?」って感じでした(汗;)
このシーンの重要性が私にはわかりません(汗;) このカットいるの?って感じです(汗;)
この作品は賛否両論、原作はカンヌ国際映画祭でもセンセーショナルな問題作とされていたそうで、批評といいますか感想を書くこと、むしろなんとコメントしていいものか・・・私自身、困惑気味なまま今回筆を進めてしまいました。
ですので、意味がわからない文面で、申し訳ありませんが・・(涙)
ただ言えることは・・・
この作品に興味をお持ちになった方、精神的に強く、元気なときにご覧になってください!危険でございます!!
でも映画好きで、特にこういったサスペンス系がお好きな方には是非一度、観て頂きたい作品ではあります!
そして何ともいえないこの気分を味わってみて頂きたい!そういう意味ではお勧めの映画でございます☆
(スタッフ古庄)