バタリアン4 - 前田有一

笑いと楽しさ満載の、なつかしゾンビホラー(60点)

 『バタリアン4』なんていわれても、3作目からはもう13年も経っている。すっかり忘れていたところに、突然のシリーズ復活である。おまけに5もほぼ同時に作られ、あちらではすでに公開、大好評という。はてさて、これはどうした事だろうと思い、見に行ったところ、これがなかなか面白い。

 廃棄されたはずの米軍の秘密化学兵器「トライオキシン5」が、チェルノブイリ原発の事故現場に隠されていた。やがて、ゾンビ兵士を開発して一儲けをたくらむ米企業がそれを入手、死者をよみがえらせる実験を繰り返す。主人公の高校生(ジョン・キーフ)は、バイク事故のあと行方不明になった友人が、この会社に運び込まれたことを突き止め、仲間とともに進入するが、すでに会社ビルの中はゾンビだらけであった。

 この映画、チェルノブイリ原発ロケなどという快挙を成し遂げたにもかかわらず、情けないほどストーリーに生かせていないあたりが笑える。やはりB級ホラーたるもの、こういう無駄がなくてはならぬ。

 展開もご都合主義そのもので、逃げていると運良く武器ルームにつきあたるわ、なぜか多種多様な派手銃器ばかり揃っているわ、ティーンエイジャーのくせに顔色ひとつ変えず人間(ゾンビ)を撃ち殺しているわと、楽しくてたまらない。

 思わず吹き出してしまうようなゾンビキャラクターなど、バタリアンシリーズならではの、ひねったコメディ要素もちゃんとあり、わかる人にはわかる味わいがある。装甲車まで登場させたクライマックスの盛り上がりもなかなかだ。見た目重視のわかりやすい予算の配分に、憎めない素人くささというか、ホラーマニアらしさを感じてしまい、好感が持てる。

 昔ながらの人形を使ったスタントや、血のりを多用したゾンビメイクも懐かしい。エンドロールのあとには、脱力確実なワンシーンのおまけもついている。かつてのスプラッターブームや、ゾンビ映画に夢中になった人には、絶対のオススメ作品といえるだろう。

前田有一

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