ゾンビランド - 岡本太陽

◆ルールに従って行動すれば、ゾンビのいる世界でもうまくやっていけるさ!(55点)

 「新しいゾンビ映画だ!観なきゃ!」と思ってルーベン・フライシャー監督のハリウッド映画『ゾンビランド(原題:ZOMBIELAND)』を観ると、「ふむふむ、ユーモアも利いてて、展開も軽快で、なかなか面白いかも」となる。でも待てよ、この映画は新作のはずだが、どこかで見覚えがある。バランスも良いのに、一体どうして? その理由は、この映画がいろんなゾンビ映画の要素を含んだミックスゾンビ映画だからだ。

 新型ウイルスのせいで地球は今やゾンビだらけ。そんな世界で青年コロンバス(ジェシー・アイゼンバーグ)は1人サバイバルしていた。大学のあるテキサスから家族の住むオハイオまでゾンビ対策のルールに則り旅を続ける彼は、途中でトウィンキー(アメリカのお菓子)を求めてさすらうタラハシ(ウディ・ハレルソン)に出会う。それから旅を共にする彼らはトウィンキー目当てでとあるスーパーマーケットに侵入。そこである姉妹(エマ・ストーン&アビゲイル・ブレズリン)に出会うが、妹はゾンビに噛まれてしまったという。さぁ、どうする!?

 コミカルという面ではやはりエドガー・ライトの『ショーン・オブ・ザ・デッド』、ゾンビが人間を追いかけて走り回るという点ではダニー・ボイルの『28日後…』、そして最後にあれにゾンビが集まって来てしまうというところはやはりジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』を思い出さずにはいられない。そういう意味ではこれはいろんなゾンビ映画を足して割った様な作品。新鮮な箇所と言えば、演技力のある可愛いアビゲイル・ブレズリンが銃を撃つというショッキングな演出だが、それもまた物語の中でうまくスパークせず、映画の見所とは言えない。そんな本作には実は一番の見所と呼べるところがある。それは、あの大物俳優B・Mが本人役でカメオ出演している点だ。彼の出演シーンだけはあさはかながらも胸躍らされてしまう。ただ言い方を替えれば、それだけの映画とも言える。

岡本太陽

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