THE 4TH KIND フォース・カインド - 渡まち子

◆キワモノすれすれの都市伝説のような印象を受ける(55点)

 「映画の一部はかなり衝撃的です」と最初にことわりを入れるこの映画、記録映像と再現ドラマの2つを同居させるスタイルがユニークだ。アラスカ州のノーム在住の心理学者アビゲイル・タイラー博士は、次々に訪れる不眠症の患者の治療のため、催眠療法を試みる。「白いフクロウが自分を見ている」と怯え、一様に同じ症状を訴える患者たち。治療の様子を録画したカメラには、古代の言語の音声と共に、恐ろしい映像が残されていた…。

 悲痛な叫び声や、無残な死、防げなかった自殺、そして失踪。住人たちは、何か恐ろしいものによって操られているかのようだ。田舎町ノームをFBIが訪問した回数は2,000回を超えるという。記録映像の中にタイラー博士とオスンサンミ監督との対談があるが、ザラついた質感のモノクロ映像に映る博士本人の絶望的な表情が印象的だ。彼女は夫の謎の死と、娘の失踪、息子との不和でボロボロである。しかし、自分の体験した「そのこと」を強く信じて研究を続けている。緘口令(かんこうれい)が出ているので、これ以上は書けないが、その正体を米政府が信じて密かに研究を続けているのは事実。1ST KINDは目撃、2ND KINDは痕跡、3RD KINDは接触。そして4TH KINDとは? 本物と偽物を同居させた本作は、キワモノすれすれの都市伝説のような印象を受けるが、体験してもなお信じがたい現象を扱う実録ものの語り口として面白い。音声はとぎれ映像はザラついて不鮮明な“記録映像”と、クリアで迫真の表情で迫る“再現映像”。どちらに目を奪われるかによって、自分が何を信じたいかが分かるかもしれない。

渡まち子

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