(30点)
前々からヘンテコな監督だとは思っていたが、ここにきてその思いは確信に変わった。体裁は、山奥の秘境で突然村人から襲われる女子大生の恐怖体験を描くB級ホラーだが、どう見てもコメディである。意味不明なストーリーや、巨大ハサミで闘う美少女という得がたいビジュアルなど、ありえない描写満載で、見ようによっては大した娯楽作だ。志の高さより個性で勝負か、はたまた、偉大な父への反抗心か。謎は深まる。
(30点)
前々からヘンテコな監督だとは思っていたが、ここにきてその思いは確信に変わった。体裁は、山奥の秘境で突然村人から襲われる女子大生の恐怖体験を描くB級ホラーだが、どう見てもコメディである。意味不明なストーリーや、巨大ハサミで闘う美少女という得がたいビジュアルなど、ありえない描写満載で、見ようによっては大した娯楽作だ。志の高さより個性で勝負か、はたまた、偉大な父への反抗心か。謎は深まる。
◆もはやホラーとはほど遠い安さがうける面白さ(75点)
「XX(エクスクロス)魔境伝説」は、宝島社の第1回「このミステリーがすごい!」大賞で話題となった「そのケータイはXX(エクスクロス)で」が原作。執筆したのは、なんと日常は新阪急ホテルのベルボーイとして働いているという上甲宣之さん。2008年には『コスプレ幽霊 紅蓮女(ぐれんオンナ)』がテレビドラマ化の予定とのこと。
これはスリラーではなく、天然ギャグ映画(70点)
アクション映画の名手、故深作欣二の息子、健太監督は、真面目に作ってもカルトやギャグにしてしまう、ある種の天然監督だと私はずっと思っていた。とくに前作『スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ』は、記録的大コケではあったものの、バカ映画ギリギリのアクション映画としてなかなかの出来栄えであり、彼の"才能"を生かすにはやはりこの道だなと予感させた。この新作『XX エクスクロス 魔境伝説』は、同じ娯楽映画としてさらに良い出来で、その成長ぶりは嬉しい限りだ。