◆実話に基づいているというから背筋が凍った(70点)
ヒトラーは最悪の独裁者。ファシズムなど許されない。頭では分かっていたのに、若者たちは、あっというまに独裁の魔力に取り込まれて狂気に走る。これが実話に基づいているというから背筋が凍った。ドイツのとある高校で、ベンガーという教師が、生徒と共に心理実験を行なう。それは、いくつかのルールをつくり独裁制を学ぶものだが、教師の予想を超えて独裁制に魅せられた生徒たちは、学校内外で過激な活動を行なうようになる。
◆実話に基づいているというから背筋が凍った(70点)
ヒトラーは最悪の独裁者。ファシズムなど許されない。頭では分かっていたのに、若者たちは、あっというまに独裁の魔力に取り込まれて狂気に走る。これが実話に基づいているというから背筋が凍った。ドイツのとある高校で、ベンガーという教師が、生徒と共に心理実験を行なう。それは、いくつかのルールをつくり独裁制を学ぶものだが、教師の予想を超えて独裁制に魅せられた生徒たちは、学校内外で過激な活動を行なうようになる。
◆独裁制の発生原理を実験したら大変なことに(60点)
ある大学の実験で、募集して集めた人間たちをそれぞれ囚人役と看守役に分け、擬似刑務所を運営することになった。だが何日もたたぬ内に虐待行為など、シャレにならない変化がおきたので、実験は急遽中止されたという。
◆恐ろしさと同時に面白さも漂わせる(70点)
ドイツのある高校で教師ベンガー(ユルゲン・フォーゲル)は、独裁政治の特別授業を担当することになる。ベンガーは自ら指導者となり、独裁制の体験学習を実行する。最初はやる気のなかった生徒たちも次第に魅了され、学校外でも様々な活動をやらかしていく。その活動は、ベンガーの予想を遥かに超越するほどエスカレートしていく……。
◆自由よりも規律、個人よりも集団。自分が誰かに求められ自分も仲間に助けられる相互扶助の精神と、組織への忠誠と団結で得られる大きな力。高校生たちが全体主義に酔っていく過程を通じて、ファシズムの魅力と恐怖を再現する。(70点)
自由よりも規律、個人よりも集団、個性よりも調和。放任されて育った高校生は、表面上は束縛を嫌い団体行動を馬鹿にしている。しかし、心の底では強力な指導者に導いてもらいたい願望を持っている。自信を持てず目標もなく日常を過ごしている人間にとって、自らの進むべき道を迷いなく示してくれるリーダーとゴールを共有するメンバーこそが、生きている実感を得られる根拠となる。自分の能力が誰かに求められ自分も仲間に助けられる相互扶助の精神と、組織への忠誠と団結によって得られる大きな力。映画は高校生たちが全体主義に酔っていく過程を通じて、ファシズムの魅力と恐怖を再現する。
◆衝撃的なクライマックス(70点)
「es【エス】」(2002年)といえば、1971年にスタンフォード大学で行われた「刑務所を舞台にした権力への服従実験」を下敷きにしたシチュエーション・ムービーだが、本作「THE WAVE ウェイヴ」は、その実験以前の1967年にカリフォルニア州の高校で実際に起きた事件を下敷きにした作品。本国ドイツでは240万人を動員し、2008年ドイツ映画興行成績No.1に輝いた話題作だ。