勤勉な実業家で理想的な父親という表の顔と、殺人依存症の冷酷なシリアルキラーという裏の顔。しかし、彼を殺人に導く別人格を具現化させる手法は陳腐な上、物語も目撃者や女刑事、脱獄囚や一人娘などが絡み、整理がつかない。(40点)
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勤勉な実業家で理想的な父親という表の顔と、殺人依存症の冷酷なシリアルキラーという裏の顔。ふたつを使い分けながらも、徐々に裏の顔を支配する心の声の言いなりになってしまう。本能を抑えて生きるのか、欲望を実現させなくてよいのか、そんな誘惑にいつしか屈してしまう主人公。しかし、彼を殺人に導く別人格を具現化させ幻覚に実体を与える手法は陳腐な上、物語も目撃者や女刑事、脱獄囚や一人娘などが絡み、盛りだくさんにしすぎて整理がつかなくなっている。
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風変わりで味のあるサスペンス映画だ。(70点)
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風変わりで味のあるサスペンス映画だ。殺人依存症の男をケビン・コスナーが演じる意外性もさることながら、彼の心の内の悪をウィリアム・ハートが演じ、一人の人物を二人で演じ分ける演出が絶妙で面白い。殺人の手口は完璧とは言えないが、倒錯的な主人公にはそのミスは次への殺人の絶好の口実だ。刑事役はデミ・ムーア。何気に豪華キャストだが、ヘタに恋愛パートを盛り込まず、サスペンスに徹したことが作品の質を高めている。
ケヴィン・コスナー演じる殺人鬼の正体は意外なことに……(70点)
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ここ7、8年ぱっとしないケビン・コスナー(「ボディガード」(92)「ダンス・ウィズ・ウルブズ」(90)など)は、『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクターに匹敵する個性的な殺人鬼キャラをなんとかこの作品で誕生させ、自らも表舞台に返り咲くべく並々ならぬ意気込みで挑んでいる。
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