ハートマークや探偵の扮装などで、ヒロインが置かれている境遇がいかに軽薄なものかを表現する。毎日は楽しい、でも生きている実感に乏しい、そんな独身ひとり暮らし女性の気持ちの裏返しをあえてコテコテに描くことで強調する。(50点)
イケメン男子に声をかけられた三十路OLが、一目ぼれの心を象徴するのにハートマークを全開で飛ばすという、今では少女マンガでも見られないようなベタさ加減にドン引きする。さらに同じような大げさな視覚効果や耳障りな音楽を繰り返す上に、辺見えみりの分りやすい演技や尾行シーンの子供向け探偵ドラマのような扮装などを臆面もなく確信犯で繰り返すことで、ヒロインが置かれている境遇がいかに軽薄なものかを表現する。毎日は楽しい、でも生きている実感に乏しい、そんなイマドキの独身ひとり暮らし女性の気持ちの裏返しをあえてコテコテに描くことで強調する。