まるでショーウインドウにディスプレイされたような無機質な美しさを持つ手首なし死体。フォーカスを甘くした逆光の映像は幻想的な雰囲気を醸し出し、死に異常な関心を持ちそれを美化する高校生の奇妙な感情をシンボライズする。(40点)
まるで百貨店のショーウインドウにディスプレイされたような無機質な美しさを持つ手首なし死体。今にも動き出しそうなほど躍動感が残っているのに目は死んでいる。オブジェとして人々の目につくところに放置し、猟奇的な部分よりも芸術的な一面を強調することで、犠牲者に生きていた時以上の存在感を与えている。フォーカスを甘くした逆光の映像は幻想的な雰囲気を醸し出し、死に異常な関心を持ちなぜかそれを美化する高校生の奇妙な感情をシンボライズする。憧れなのか恐れなのか、命なき肉体への興味は彼ら自身も持て余しているようだ。