◆歴史の背景に忍び(影)あり(75点)
CGもすごいけど、歴史上の人物設定がすごすぎ!
1582年、天下統一を目前にした織田信長が、明智光秀の謀叛により本能寺で暗殺。信長の家臣、豊臣秀吉が信長の後を継ぎ豊臣政権を制定した、この歴史は周知の事実だろう。
◆歴史の背景に忍び(影)あり(75点)
CGもすごいけど、歴史上の人物設定がすごすぎ!
1582年、天下統一を目前にした織田信長が、明智光秀の謀叛により本能寺で暗殺。信長の家臣、豊臣秀吉が信長の後を継ぎ豊臣政権を制定した、この歴史は周知の事実だろう。
チェホンマンとキャシャーンが大暴れする時代劇(60点)
各方面に衝撃を与えた『CASSHERN』(04年、日)一作で、紀里谷和明監督が娯楽映画作りのコツを学んでしまったのだとしたら、ある意味日本映画界は貴重な才能を失ったことになるのかもしれない。
実写とCGの合成、赤を強調した色彩、時代考証を無視した衣装や風俗、権力の強欲を象徴する大坂城の天守閣。それら視覚に訴える圧倒的な情報量はコンピューターゲームのような質感で、壮大なデジタル紙芝居を見ている気分だ。(30点)
実写とCGの合成、赤を強調した色彩、時代考証を無視したきらびやかな衣装や風俗、権力の強欲を象徴する大坂城の天守閣。それら視覚に訴える圧倒的な情報量はコンピューターゲームのような質感で、壮大なデジタル紙芝居を見ている気分だ。せっかく俳優が演じているのにあえて人間くささを取り除くことにどれだけの意味があったのか。愛と友情、怨念と復讐の入り混じったファンタジーにする予定が、現代語で語られるセリフと楽市楽座と呼ばれる経済の自由化によって格差社会になったという21世紀的な話題を無理矢理ねじ込んだせいで、もともと薄っぺらな世界観がさらに安直な印象になってしまった。
すべてが過剰でけれん味たっぷり(55点)
すべてが過剰でけれん味たっぷり。独特の世界が広がる歴史異聞だ。秀吉が天下人として君臨する時代、世間を騒がせた義賊・石川五右衛門の壮絶な戦いを、驚きの設定で描く。秀吉、三成、霧隠才蔵に服部半蔵が追うのは南蛮製の箱に入った信長暗殺の秘密。徹底的にデジタルにこだわった映像はCGの申し子・紀里谷和明の得意とする世界だ。豪奢で異国風の文化が花開いた安土桃山時代の狂乱の表現に全力を注いでいる。現実離れした映像と懲りすぎの人物像は、リアリティを失ってなんぼだが、濃いキャラの中で広末涼子だけが映像に負けている。石川五右衛門がいいキャラすぎるのはつまらないが、一種のパラレル・ワールドと思ってしまえば楽しめよう。