◆何が飛び出してくるのか予測不能(60点)
ヒース・レジャーの遺作になったことに加え、撮影途中で急逝したヒースの代りに、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルという3人の人気俳優が撮影に参加。誰もが予期しないところで注目を集めてしまったテリー・ギリアム監督の最新作。ヒースの急逝で万事休すかと思いきや、幸いにも「Dr.パルナサスの鏡」は、「現実世界」と「鏡の向こうの異世界」というふたつの世界をもつ物語で、ヒースが亡くなったのは「現実世界」の撮影を終えた直後だったという。
◆何が飛び出してくるのか予測不能(60点)
ヒース・レジャーの遺作になったことに加え、撮影途中で急逝したヒースの代りに、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルという3人の人気俳優が撮影に参加。誰もが予期しないところで注目を集めてしまったテリー・ギリアム監督の最新作。ヒースの急逝で万事休すかと思いきや、幸いにも「Dr.パルナサスの鏡」は、「現実世界」と「鏡の向こうの異世界」というふたつの世界をもつ物語で、ヒースが亡くなったのは「現実世界」の撮影を終えた直後だったという。
◆心を読む能力を持った男が、魔法の鏡の中で人々の願望をリアルな幻覚として再現する。しかし、人間の想像力が産みだすビジュアルなど所詮はその人の知識や経験の延長上にあり、そこには歩んできた人生が深く投影されるのだ。(50点)
人の心を読む能力を持った男が、魔法の鏡の中で人々の願望をリアルな幻覚として再現する。ある者は放蕩の果てに悔悛の情を抱き己に罰を下し、ある者は永遠の若さと美貌を取り戻して恋のヒロインになろうとする。イマジネーションの世界では思い通りになることもあれば、意に反して苦悩と苦痛を生む結果にもなる。鏡に入って幸せになる者、反対に一刻も早く逃げ出したくなる者、結局想像力は無限といわれているが、人間の想像力が産みだすビジュアルなど所詮はその人の知識や経験の延長上にあるに過ぎず、そのビジョンには歩んできた人生が深く投影されるのだ。
◆ギリアムの魔法の世界でヒース・レジャーは永遠の喜びを手に入れた(50点)
『ダークナイト』のジョーカー役でアカデミー助演男優賞を受賞したヒース・レジャーにとって、遺作となってしまったテリー・ギリアム監督作『Dr.パルナサスの鏡(原題:THE IMAGINARIUM OF DR. PARNASSUS)』。本作が彼の亡霊に取り憑かれているかの様な印象を受けるのは仕方が無いが、奇しくも本作でのレジャーはそれまで演じたどの役よりも気持ち良く演技をしている印象を受ける。
◆鬼才ギリアムが描く摩訶不思議ワールド。ヒース・レジャー急逝の大ピンチを乗り切る必殺技が見事だ。(65点)
現代のロンドン。悪魔との契約で不死になったパルナサス博士が率いる移動式劇場は、鏡で人々を別世界に誘う見世物で大人気だ。だが博士は最近、何かに怯えている。そんなある日、記憶を失くした男トニーが一座に加わるが…。
◆ヒース・レジャーの遺作(55点)
「ダークナイト」撮影後に急逝したヒース・レジャーが最後に撮影していたのがこの『Dr.パルナサスの鏡』。主演俳優が事故死するなどと、場合によってはそのままお蔵入りになりかねない大事件に遭遇しながら、本作は何とか完成した。ジョニー・デップらヒースの親友たちが彼の役を引き継ぎ、テリー・ギリアム監督もそれに合わせて内容を変更したからである。役を引き継いだ3人が、それぞれのギャラを当時2歳のヒースの娘に寄贈したという美談も有名である。