いくら清算したつもりでも執拗に追いかけてくる過去と、容赦なく降りかかる偏見。映画は主人公の希望が絶望に変わっていく過程を通じて、人の命を奪うことで負わなければならない運命と、人が人を裁くこと赦すことの難しさを問う。(70点)
いくら清算したつもりでも、執拗に追いかけてくる過去。法的にはきちんと償い、まともな人間としてやり直そうとしているのに、世間は決して忘れない。心を開いた友人も、せっかくできた恋人も、親切にしてくれていた大人たちでさえ、事実を知ると手のひらを返したように離れていく。人倫を踏み外した青年が再びもとのレールに戻ろうとしたとき、容赦なく彼に降りかかる偏見。映画は主人公の希望が絶望に変わっていく過程を通じて、人の命を奪うことで負わなければならない運命と、人が人を裁くこと赦すことの難しさを問う。