◆人間の営みを見守ってきた大きなクヌギの木。世の中は変わっても、人の思いを静かに受け止め後世に語り継いでゆく。映画は戦国時代の武将と姫の恋を通じて、勇ましく死ぬより、信義を守りつつ生き抜くことの大切さを訴える。(50点)
四百数十年の間、人間の営みを見守ってきた大きなクヌギの木。世の中は変わり、文明は進歩しても、人の思いを静かに受け止め後世に語り継いでゆく。映画は戦国時代の武将と小大名の姫の恋を通じて、勇ましく死ぬより、信義を守りつつ生き抜くことの大切さを訴える。戦に明け暮れた若者たちに現代の視点から焦点を当てて細かい矛盾を帳消しにし、むしろ少年とその両親が過去にタイムスリップするなどという安っぽい設定が、心のままに生きられなかった当時の人々の心情を浮き彫りにする。