◆リアルなセックス描写と痛いシーン満載の冗談の様な映画(60点)
女は本質的に邪悪である。そう言うのはラース・フォン・トリアー作『ANTICHRIST』で、シャルロット・ゲンズブール扮する息子を失った妻。その定義と反キリストを意味するタイトルが一体どの様に結びつくのか。カンヌ映画祭でプレミア上映されてからというもの、話題に話題を呼んでいるフォン・トリアー監督最新作はヘンデルのアリアをサウンドトラックに、ハイスピード撮影によるモノクロ映像で幕を開ける。水の滴り落ちる様子が奇麗に見えるシャワールーム。男と女が情熱的に交じり合う。男性器が女性器に入る様も隠さず映し出されるため(ポルノ俳優を使っている)、何か決定的な事が暴き出されるのを感じさせる。