何もかもいい加減で甘ったれた友人のおかげで、ドツボにはまっていくヒロイン。責任感が強く面倒見がよい性格のせいで、あらゆるミスの尻拭いをさせられる。「明日はきっといいことがあるよ」と思わず彼女に声をかけたくなる。(70点)
何もかもいい加減で甘ったれた友人のおかげで、どんどんドツボにはまっていくヒロイン。責任感が強く面倒見がよい性格のせいで、あらゆるミスの尻拭いをさせられる。苛立ちが募り、疲労がたまり、恐怖を感じても、ぐっと抑えてこらえる彼女の気持ちは爆発寸前なのに、それでもやっぱり我慢してしまう健気さ。あまりにも続く貧乏くじの連続に「明日はきっといいことがあるよ」と思わず彼女に声をかけたくなる。
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重く凄みのある作品だ。(75点)
重く凄みのある作品だ。チャウシェスク政権下のルーマニアを舞台に、友人の違法の中絶のため奔走するヒロインの緊迫した1日を描くもの。妊娠や中絶に対する無知は、不条理な社会情勢を映す鏡だ。劇中には、違法手術に伴う犠牲や死んだ胎児の映像など、痛々しい場面も。だが、映画は中絶の是非ではなく、抑圧された世界でも存在する若者の青春を記録している。なじみのない俳優たちだが、長回しのカメラに耐えるその演技は圧倒的だ。
友人の違法な人工妊娠中絶につきあう女子大生の一日(60点)
ルームメイトの中絶手術を手助けする女子大生の、長い一日を描いた『4ヶ月、3週と2日』は、ルーマニア映画として初めてカンヌ映画祭の最高賞パルムドールを受賞した。
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カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞の生々しい物語(85点)
昨年、多くの映画祭に出品され、カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞等数々の賞に輝いたあるルーマニア映画がある。『4ヶ月、3週と2日(英題:4 Months, 3 Weeks and 2 Days)』というその映画は80年代のブカレストを舞台に、ある1人の女子大生が当時違法の、ルームメイトの中絶を助けるという1日の出来事を描いた作品である。
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