空に手が届くほど空気が希薄なヒマラヤの山岳地帯、人々は祈りを書き込んだ「風の馬」という紙切れを風に乗せる。中国の侵略を受けてから風の馬は力を失ったという嘆きに、心の持ち方次第で魂は決して死なないと天の声は答える。(60点)
空に手が届くかと思うほど空気が希薄なヒマラヤの山岳地帯、人々は祈りを書き込んだ紙きれを風に乗せる。それは風の馬という信仰深い山の民の精神的象徴。中国人の侵略を受けてから風の馬は力を失ったという嘆きに、心の持ち方次第で魂は決して死なないと天の声は答える。ただ古来からの仏教の教えを守って平和に生きている彼らを力ずくで同化しようとする中国政府と、強大な権力の前に表向きは屈しても決して誇りは捨てないチベット人。50年以上にわたる占領でチベットが置かれている現実と、人の気持ちは決して力ずくでは支配できないということを訴える。