闇の子供たち - 福本次郎

用心棒が子供たちを移送中に「みなしごのバラード」を口ずさむ。その歌詞の如く、あたたかい人の情けなどとは無縁に育ち、今ではボスのために子供たちを搾取する側に回っている。悲劇の悪循環を表現する見事なワンシーンだ。(70点)

 売春宿の用心棒が商品となる子供たちを移送中に「みなしごのバラード」を口ずさむ。彼もまた幼いころに売り飛ばされ、数え切れないほどの客を相手にしたのだろう。その歌詞の如く、あたたかい人の情けなどとは無縁に育ち、今ではボスの手先となって自分が子供たちを搾取し、虐待する側に回っている。過去から受け継がれた悪循環が未来へ連鎖していくという悲劇をワンシーンで表現する見事な演出だ。目の前の子どもを助けて良心を満足させるのか、大局を俯瞰するのか。そんな日本人同士の葛藤が偽善に思えてくるほど、当事者であるタイ人には児童買春は日常の一風景になっている。ここでは人間の値段は驚くほどに安いのだ。

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闇の子供たち - 渡まち子

臓器密売を告発する問題作(70点)

 日本とも係わる幼児売・買春と臓器密売を告発する問題作。タイに住む新聞記者と女性ボランティアの目を通して、闇の世界を描くものだ。物語はスリリングだが後半の描写が慌しく、特にラストの主人公の秘密はとってつけたよう。それでも、善悪の感覚が麻痺し金銭にものを言わせる日本人をクールに描いて考えさせられる。自らも被害者の斡旋業の男が悪循環を体現して悲しい。この映画を見れば、もはや知らなかったとは言えなくなる。

闇の子供たち - 前田有一

児童買春、臓器売買を痛烈批判する社会派の日本映画(85点)

 『闇の子供たち』は、「本年度日本映画界最大の問題作」と宣伝されているが、そのコピーに偽りはない。生半可な気持ちで見ては痛い目にあう、きわめて重い社会派ドラマである。

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