◆燃え盛る炎は黄金の紙吹雪となり、豪華絢爛を極めた安土桃山時代の終焉を告げる。愛と憎悪、怒りと悲しみを胸に抱きながら、男たちの政治の道具でしかなかった女は、生き延びて子を残すことが勝利であるとこの作品は訴える。(50点)
燃え盛る炎はいつしか黄金の紙吹雪となり、豪華絢爛を極めた安土桃山時代の終焉を告げる。その気性の激しさと頭の回転のよさで豊臣秀吉に愛でられた女・茶々。幼いころから女であることの悲劇を十分すぎるほど体験し、長じては女であることの利点を最大限に生かして日本の最高権力者を陰で操る。愛と憎悪、怒りと悲しみを胸に抱きながら、男たちの政治の道具でしかなかった女たち。とにかく生き延びて子孫を残すこと、それが人生における勝利であるとこの作品は訴える。