固く閉じられた鉄の扉の前に脱ぎ捨てられた囚人服という静謐な映像が饒舌に語る死のイメージの中、ドイツ軍将校の息子と収容所のユダヤ人少年の間に芽生える有刺鉄線越しの友情は、戦争の大きなうねりに飲み込まれていく。(60点)
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固く閉じられた鉄の扉、手前には縦縞の囚人服が乱雑に脱ぎ捨てられている。静謐な映像が饒舌に語る死のイメージ、それは強制収容所で命を奪われた人々の無念だ。ドイツ軍将校の息子と収容所に囚われたユダヤ人少年の間に芽生える有刺鉄線越しの友情は、戦争の大きなうねりの中に飲み込まれていく。映画はホロコーストの現場を舞台に、世の中で何が起きているのかを知らない子供たちが、その無垢な心に従ってお互いを理解していく過程で起きる悲劇を余情たっぷりの音楽で彩る。
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今年ナンバーワンのショッキング映画(90点)
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ナチスものというのは、私を含め多くの日本人が、ほとんど興味をもてないテーマだろうと思う。ユダヤ人優位のアメリカ映画界では永遠の定番テーマだが、それに私たちが付き合う必要はまったくない。だから本作に対しても、相当冷めた目で見始めたことを最初にお伝えしておく。
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結末には思わず言葉を失った(65点)
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のどかな印象のタイトルとは裏腹に物語は極めてシビアなものだ。縞模様のパジャマとは、強制収容所内のユダヤ人が着る服のこと。第二次大戦下、8歳のブルーノはナチス将校である父の昇進に伴い、ベルリン郊外に越してくる。ある日、屋敷の裏庭で、鉄条網で覆われた場所にいる同い年の少年シュムエルと知り合う。二人は友達になりフェンス越しに心を通わせるが、やがて彼らの友情が皮肉な運命を呼ぶことに。
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