◆重い病と闘う家族のリアル(80点)
愛する家族が、命に関わる重い病にかかったら・・・。家族は、病と闘う一人を中心とした生活になってしまう。
見終わったあとに議論がまきおこる(85点)
どんなに若くても、女は女。たとえ11歳の子供に見えても、その中には大人をさえうならせるオンナの一片が必ず入っている。
◆涙によるデトックス効果は今年No.1(80点)
11歳のアナ(アゲビイル・グレスリン)は、小児白血病を患う姉のケイト(ソフィア・ヴァジリーヴァ)のドナーとなるべく両親が遺伝子操作でもうけた子供であった。母親(キャメロン・ディアス)は、ケイトのためにアナが協力するのは当然だと思っていたが、ある日、アナが両親を相手に訴訟を起こした。「もうケイトのために手術を受けるのはイヤ」と。母はアナの行動に憤慨するが……。
両親の愛の結晶としてではなく、姉のドナーになるために計画的に生を受けた少女。はたして彼女の臓器は誰のものか、親が本人の意思に反して臓器を提供させられるものなのか。この母娘の葛藤を通じて、家族の在り方を問う。(50点)
両親の愛の結晶としてではなく、姉のドナーになるべく計画的に生を受けた少女。彼女はその事実を受け止め、精いっぱい姉のために生き、姉の命を救おうとする。しかし、腎臓の供出を求められ、結果として人なみの青春を送れないと知った時、母親を訴えるという暴挙に出る。はたして彼女の臓器は誰のものか、親が本人の意思に反して臓器を取り出せるのか。映画は、この母娘の葛藤を通じて、家族の在り方を問う。子供への愛に序列をつける母親、彼女を冷ややかに見つめる父親、母の愛を持てあます姉、姉の気持ちも妹の気持ちも理解している息子。それぞれの立場から一家の現状を描きつつ、正解などないけれどよりよい答えを見つけようとして奮闘する姿を追う。
久しぶりに泣いた(70点)
生きる権利と死ぬ権利。論議が絶えない難しい問題だ。人生をまだ十分に生きていない、年若い人間の問題となると、なおさらである。映画は、医学や倫理、法律も交えて描きながら、社会派に傾かず、あくまでも家族ドラマとして進んでいく。11歳の少女アナは、白血病の姉ケイトに臓器を提供するドナーとして“創られて”生まれてきた子供。ある日、アナは自分の体を守るため臓器提供の手術を拒否、両親を相手に訴訟を起こす。家族それぞれの思惑が交錯するが、アナの決断の裏には驚くべき真実が隠されていた。
◆観る者に温かさと優しさを提供し安らかな気持ちにさせる(85点)
アメリカの人気作家ジョディ・ピコーの大ベストセラー小説「わたしのなかのあなた」をニック・カサヴェテス監督が映画化。
◆見る者の死生観を揺さぶる良作(70点)
お見舞いに行ったときなどに、私たちは何の気なしに「病気に負けるな」なんてことを口にする。さしたるためらいも疑問もなくそれが言えるのは、病気と戦うことが絶対的な善であり、戦えば必ず勝てると信じているからだ。だが、肉親の健康を犠牲にしなければ、病気と戦えないのだとしたら? そうまでして戦ってもなお、病気に打ち勝てないのだとしたら?