真幸くあらば - 福本次郎

◆ブルーが強調された映像は多く語らない登場人物のように寡黙だが、ピアノの乾いた旋律が彼らの感情を饒舌に物語る。それは時に絶望、時に優しさ、最後には希望にまで昇華され、なんとしても生きたいという願いに変化する。(60点)

 ブルーが強調された冷たい映像は内面を多く語らない登場人物のように寡黙だが、ピアノの乾いた旋律が彼らの秘めた感情を饒舌に物語る。それは時に絶望、時に優しさ、最後には希望にまで昇華される。誰にも愛されず育ったゆえに、他人を愛するどころか自分すら愛せない男。彼が刑の執行直前に覚えた他人を大切に思う感覚、その想いはアクリル板に隔てられ言葉のやり取りでしか交換できない。死の恐怖を知り、生きる喜びを知る、人を愛して初めて生まれた気持ち。それはいつしか、「なぜ生まれてきたのだろう」という己の存在を否定する考えから、なんとしても生きたいという願いに変化する。

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真幸くあらば - 渡まち子

◆印象に残るのは淳が描く鉛筆画(40点)

 風変わりなこのタイトルは「まさきくあらば」と読む。題名同様、中身の方も個性的だ。遊ぶ金ほしさに強盗に入りカップルを殺害した淳は、控訴も拒み自ら死刑囚となる。そんな彼のもとを、ボランティア・スタッフの女性・薫が訪れる。彼女は淳が殺した男性の婚約者だった。婚約者は自分以外の女性との逢引の最中に殺されたのだ。薫は、淳になぜか惹かれていく。愛の意味さえ知らなかった淳もまた、薫によって生きる喜びを知ることに。秘密の方法で互いの愛情を伝え合う二人だったが…。

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真幸くあらば - 小梶勝男

◆死刑囚とボランティアの面会者の恋愛を極めて真面目に描きつつ、ラストは非常に珍妙で、その落差はカルト映画化しそうなほどだ(67点)

 見終わった後、唖然としてしまった。余りにヘンテコな展開に驚いたのだ。本作はカルト映画化するかも知れない。見る前の作品のイメージからは想像出来ないような、とても変な話なのだ。極めて真剣に、切ない恋愛が描かれているが、その先に待っているのは、笑うに笑えないような珍妙な結末だ。

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