交通事故で流産を経験した女が息をひそめて生きている姿が非常に不気味で、彼女の感情がいつ爆発するかというサスペンスがスクリーンを覆う。彼女の冷めた目つきが、思いつめた狂気をはらんでいく過程はホラーを彷彿させる。(60点)
工場では機械の一部になって働き、家では家庭内別居中の夫との間にほとんど会話はない。交通事故で流産を経験した女が、それ以上自分が傷つかないように息をひそめて生きている姿が非常に不気味で、彼女の感情がいつ爆発するかというハラハラしたサスペンスがスクリーンを覆う。彼女の、同僚の妊婦を見る冷めた目つきが、思いつめたような狂気をはらんでいく過程はホラー映画を彷彿させる緊張感。映画は、子供がほしいのに夫に相手にされない女と、出産を無邪気に待ちわびる妊婦のコントラストを通じて、命の大切さと人生の再生を見つめていく。