母なる証明 - 福本次郎

◆母と息子、成人してもなお一つの布団で眠る濃密な親子関係が、時に生きる糧になり死にたいほどの重荷にもなる。映画は彼女の直情的な行動の裏にある繊細な感情を丁寧に掬いあげ、映像は息のつまりそうな緊張感をはらんでいる。(70点)

 無意識に手足が動き踊り出してしまう心理とはどんな状態なのだろう。それは信じていたものが崩れ去った絶望なのか、信じたかったことが現実になった安堵なのか。息子は絶対に潔白という根拠の希薄な確信を頼りに、女子高生殺人の容疑者として逮捕された息子の無実を晴らそうとする女の姿を通じて、知的障害者を子に持ってしまった母親の苦悩を描く。母と息子、成人してもなお一つの布団で眠る濃密な親子関係が、時に生きる糧になり死にたいほどの重荷にもなる。映画は彼女の直情的な行動の裏にある繊細な感情を丁寧に掬いあげ、映像は息のつまりそうな緊張感をはらんでいる。

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母なる証明 - 小梶勝男

◆ヒッチコックやデ・パルマを思わせるサスペンス描写、二転三転するストーリー、俳優たちのリアルな演技が見事なポン・ジュノ監督の傑作。殺人事件を通して、韓国社会の闇が浮かび上がってくる(92点)

 冒頭、野原のような場所で、「母」役のキム・ヘジャが音楽に合わせ踊り始める。ここで少し嫌な気持ちになってしまった。芸術ぶった奇妙な描写が続く空疎な作品なのでは、という予感がしたのだ。ところが予感はいい方に裏切られる。空疎どころか、消化しきれないほどに内容がぎっしりと詰まっていた。

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母なる証明 - 渡まち子

複雑な魅力を持つミステリアスな人間ドラマ(80点)

 母と子の関係はすべての人間関係の基本だ。本作は、とりわけ母親であることの原初的な力強さを感じる、すさまじい映画である。だが俊英ポン・ジュノ監督は、ありがちな親子愛ではなく、複雑な魅力を持つ、ミステリアスな人間ドラマを作り上げた。漢方薬店で働きながら、一人息子のトジュンを女手ひとつで育て上げた母は、貧しくとも静かに暮らしていた。ある日、二人が住む街で、凄惨な女子高生殺人事件が起き、トジュンが第一容疑者に。無垢な心を持つ息子の無実を信じる母は、真犯人を追うべく、たった一人で走り出す。

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母なる証明 - 岡本太陽

◆この壮絶な物語は感動の嵐を呼ぶ(90点)

 1人の女が枯野原の丘を肩落としながら登って来る。彼女は歩みを止めず、一瞬うしろを振り向く。くたびれた表情を浮かべる彼女は、ある地点でおもむろに体を揺さぶり始める。そしてその動きは徐々に大きくなりダンスになる。彼女の体全体を映していたカメラは彼女の顔にズームインする。その表情は笑っているのか、泣いているのか。ルンバ調の奇妙なリズムのサウンドトラックがドラマチックにわたしたちに語りかける。これは韓国人映画監督ポン・ジュノ最新作『母なる証明(英題:MOTHER)』の完璧なるオープニングだ。鳥肌が立った。一体彼女が振り向いた先には何があったのだろう。

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