◆女の子から微笑まれると自分に気があると思い、会話を交わすだけで恋人気分になる。そんな男たちの単純な頭の構造を徹底的に笑い飛ばす。映画は小劇場の一幕物芝居のような早回しのセリフで、現実と妄想の狭間を行き来する。(60点)
ちょっと微笑みを向けられただけで自分に気があると思い込み、楽しい会話を交わしただけで恋人気分になる。ほとんど男ばかりのバイト先にひとりだけいるカワイイ女の子、誰もがみな彼女に好意を持ち、彼女とかかわった時間に意味を見出そうとする。それは大いなる勘違いの産物なのだが、ちいさな関わりを精いっぱい装飾して幸せな思い出に加工してしまう、そんな男たちの単純な頭の構造を徹底的に笑い飛ばす。映画は小劇場の一幕物芝居のような早回しのセリフと狭い空間を舞台に、過去と現在・現実と空想の狭間を行き来する。
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◆テレビの深夜番組としては面白いかも知れないが、映画館で見るにはちょっとキツいコメディー。山田孝之の怪演が見どころ(64点)
映画とテレビの違いは何だろうか。数年前から、いつも考えている。「フレフレ少女」の渡辺謙作監督にインタビューしたとき、聞いてみると、映画では観客は集中して見ているので、説明しすぎるとキツいという。だから、もう少し見せてもいい、というところの手前でカットを割るのだと言っていた。「フレフレ少女」はその言葉通り、映画らしい映画になっていたと思う。
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◆超ユルいテイストの謎解きミステリー(65点)
妄想と勘違いをベースに繰り広げられるマドンナ争奪戦は、超ユルいテイストの謎解きミステリーだ。個性豊かな若手俳優たちの怪演と、しようもない状況設定が笑いを誘う。クリスマス・イブの夜、茨城県の大洗に男たちが集まる。彼らは夏の間、一緒に大洗の海の家でバイトした仲間だが、皆、憧れのマドンナ・江里子からの手紙でこの場所に呼び出されていた。「イブの夜、海の家で会いたい」と書かれた同じ手紙を手に、互いにけん制しあう彼らは、自分こそ江里子の本命!と主張しあい、妄想系バトルはヒートアップしていく。
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