夏時間の庭 - 渡まち子

アイロニカルな視点が仏映画らしい(65点)

 老いと孤独。家族の崩壊。この物語の穏やかな喪失感は、どこか小津映画を思わせる。パリ郊外の瀟洒な一軒家に住んだ母の死後、家と美術品コレクションを処分することになり、3人の兄妹はそれぞれの思いで人生に向き合うことに。緑あふれる家と庭はすべてが絵画的。それに対し、時代の流れやグローバリズム、遺産分割など、子供たちの現実は決して甘くない。結局残るのは物ではなく共に過ごした時間をいつくしむ心なのだ。美は思い出の中にあるというアイロニカルな視点が仏映画らしい。ちょっぴり問題児で現代っ子の孫娘が、祖母と暮らした家や絵がなくなることに対して悲しむラストが秀逸だ。未来の象徴である彼女の心が本当の財産なのだとこの映画は告げている。オルセー美術館20周年企画の美しい小品だ。

夏時間の庭 - 福本次郎

絵画や彫刻、家具調度の作者やコレクターが作品に託した思いは、時に死とともに消え、あるものは受け継がれていく。故郷を出た者にとって換金できない遺産は面倒の種でしかなく、後始末の煩雑な手続きを嫌がる心情がリアルだ。(60点)

 絵画や彫刻といったアートだけではなく、机や花瓶・クローゼットといった意匠と装飾をこらした家具調度まで保存しようとする。それらの作者やコレクターが作品に託した思いは、時に死とともに消え、あるものは受け継がれていく。物語は、母から膨大な美術・工芸品を相続した3人兄弟妹が、価値を認めながらも所有を拒む状況で、グローバリゼーションがもたらす家族の崩壊を描く。故郷を出ていった者にとって換金できない財産は面倒の種でしかなく、後始末の煩雑な手続きを嫌がる登場人物の心情がリアルだ。

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夏時間の庭 - 佐々木貴之

◆いつのまにか物語に引き込まれる(65点)

 フランスのオルセー美術館開館二十周年記念の一環として美術館側の全面的なバックアップを得て製作された。

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