劔岳 点の記 - 福本次郎

足元の不安定な雪原を渡り、ほぼ垂直に切り取ったごとく峻険な岩山を登った先で目にするのは、はるか眼下に広がる雲海の先に沈み行く夕日。厳粛な気分にさせてくれる映像は、思わず姿勢を正してしまうほどの荘厳な美しさだ。(70点)

劔岳 点の記

© 2009『劔岳 点の記』製作委員会

 足元の不安定な雪原を渡り、ほぼ垂直に切り取ったごとく峻険な岩山を登った先で目にするのは、はるか眼下に広がる雲海の先に沈み行く夕日。厳粛な気分にさせてくれるワンシーンを撮るために費やした労力はいかほどのものか。この作品の製作者たちが、主人公となった測量隊の苦労を共に味わおうとしているかのような気迫のこもった映像は、思わず姿勢を正してしまうほどの荘厳な美しさだ。映画は未踏峰に三角点を設置するという使命を帯びた測量隊と、山頂の征服が目的の山嶽会メンバーの「初登頂」レースを通じて、仕事に生きるとはどういうことかを問う。

この映画の批評を読む »

劔岳 点の記 - 渡まち子

冬山の厳しい美しさと同時に色鮮やかな緑や紅葉の木々が素晴らしい(70点)

劔岳 点の記

© 2009『劔岳 点の記』製作委員会

 日本地図誕生にこんな秘話があったとは。明治40年、未踏峰の劔岳山頂を目指す測量手と山の案内人がいた。軍部が、日本山岳会への強いライバル意識をあらわにする中、命がけで地図作りに挑んだ男たちの気骨に胸を打たれる。名カメラマン木村大作の初監督作だが、圧巻なのは、CGや空撮を使わずに撮影した本物嗜好の映像。冬山の厳しい美しさと同時に色鮮やかな緑や紅葉の木々が素晴らしい。クラシック中心の音楽が荘厳すぎて少々重苦しいのが惜しいが、それを緩和するのが飄々としながらも軽くならない浅野忠信の存在感だ。ラストには意外な展開が用意され聖なる山のイメージを新たにする。長期にわたる危険な撮影ではスタッフに怪我人も出たと聞く。地図作りと同じくらい、この映画製作の労をもねぎらいたい。

劔岳 点の記 - 前田有一

苦労したことはわかるが、そればかり前面に出すのはどうか(60点)

劔岳 点の記

© 2009『劔岳 点の記』製作委員会

 日本地図最後の空白地を埋めるため、命がけの挑戦をした男たちの実話ドラマ。『劔岳 点の記』は、かように魅力的な題材であるが、初監督作品特有の限界が見える、惜しい一品であった。

この映画の批評を読む »

【おすすめサイト】           

 

Error. Page cannot be displayed. Please contact your service provider for more details. (32)

404 Not Found

Not Found

The requested URL /get/index.php was not found on this server.

Additionally, a 404 Not Found error was encountered while trying to use an ErrorDocument to handle the request.