冷たい雨に撃て、約束の銃弾を - 福本次郎

◆沈んだブルーを強調したトーンはリアルよりも様式美を追求し、銃弾と血しぶきが舞うシーンは怜悧な心の痛みを感じさせる。友情よりも深い絆で結ばれた男たちの運命を共にしていく過程が、切なくも豊饒な死に昇華されていく。(60点)

 一度交わした約束は必ず果たす、たとえその先に破滅が待ち構えていても。沈んだブルーを強調したトーンはリアルよりも様式を追求し、銃弾が飛び交い血しぶきが舞うシーンの数々は残酷さよりも怜悧な心の痛みを感じさせる。自分の命よりもプライドを大切にするアウトローたちの、手にした拳銃で会話するかのような“男の世界”は洗練されたスタイルを持ち、映画はひとりのフランス人の復讐劇を通じて中国人が重んじる武侠の精神を描き切る。友情よりももっと深い絆で結ばれた男たちの運命を共にしていく過程が、限りなく切なくも豊饒な死に昇華されていく。

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冷たい雨に撃て、約束の銃弾を - 渡まち子

◆男たちの鮮烈で美しい生き様は横やりの言葉など許さず、見るものを黙らせる迫力がある(75点)

 フィルム・ノワールの本家フランスの香りと、香港ノワールの雄ジョニー・トーの独自の美学の出会いは、芸術的なハードボイルド映画を生んだ。凄腕の殺し屋だった過去を持つフランス人のコステロは、マカオに住む最愛の娘とその家族が何者かによって惨殺されたことを知る。異国の地で偶然出会ったクワイ、チュウ、フェイロクの3人の殺し屋を全財産をはたいて雇い、復讐を誓うコステロだったが、彼は徐々に記憶を失う脳の病を抱えていた…。

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冷たい雨に撃て、約束の銃弾を - 小梶勝男

◆ジョニー・トー監督独特の、芸術的なまでの銃撃戦を堪能できるフィルム・ノワール(83点)

 ジョニー・トーが「ヴェンジェンス 報仇(原題)」を撮ると聞いて、ショウウ・ブラザースのチャン・チェ監督作のリメークかと思ったが、全く違っていた。主演はフランス人のジョニー・アリディ。香港とフランスの合作で、最初はアラン・ドロン主演のフィルム・ノワールとして準備されていたという。ドロンが脚本を気に入らず、出演を取りやめたらしい。それはそうだろう。ストーリーはよく出来ているとは言えない。脚本を読んだだけでは、本作の魅力は伝わらないだろう。なにせ、「間合い」の映画なのである。男同士が敵になるのか、味方になるのか。撃ちあうのか、撃ちあわないのか。どのタイミングで銃撃戦が始まるのか。全ては相手と向き合い、「間合い」を計ることで決まる。映画はその「間合い」をじっくりと見せる。男たちが黙って顔を見つめ合う緊張感。それが一気に凄まじい銃撃戦へと転じる瞬間のエクスタシー。脚本では絶対に分からないトー作品の醍醐味だ。

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