倫敦から来た男 - 福本次郎

◆ワンカットの中に、遠景からクローズアップまであらゆるテクニックを駆使するが、あまりにも緩慢な時間の流れは見る者の忍耐を試されているようだ。それが逆に緊張感を醸し出し、俳優たちの凝縮された息遣いが聞こえるようだ。(50点)

 港に接岸した貨客船から降りた乗客が、隣接された駅に向かい、列車に運ばれていく。ガラス張りの監視塔から男が目にする世界はそれがすべてだったのに、ある日思わぬ大金を手にしてしまう。殺人事件のおまけつきで。平凡な人生が突然変ったときに経験する焦りと、秘密がばれてしまうのではないかという恐れ、さらには自分一人で抱えきれなくなった問題を解決する術を持たない苛立ちが、モノクロームの陰影に焼きつけられる。

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倫敦から来た男 - 小梶勝男

◆ジョルジュ・シムノンの原作をハンガリーの鬼才タル・ベーラが映画化。通常のドラマを否定したキャメラによる「観察」で、人生の現実に迫る傑作(92点)

 冒頭、キャメラは窓越しに巨大な客船を捉える。非常にゆっくりとしたパーン。船上でのやりとり、そして、船を下りて列車に乗る人々を、キャメラが移動しながら、どこまでも窓越しに追う。窓枠をまたぎながら、いつまでもカットは変わらない。その異様な緊張感は、本作が普通の映画ではないことを物語る。長いワンカットは、観客にドラマを見ているのではなく、もっとリアルな「何か」を観察しているような気にさせる。

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