リング付近にパスされたボールを空中でキャッチしそのままダンクを決める、この「アリウープ」という芸術的なシュートは70年代に生まれたというのを初めて知った。このシーンがなければ、ほとんど見るべきところのない作品だった。(40点)
リング付近にパスされたボールを空中でキャッチしそのままダンクを決める、「アリウープ」という芸術的なシュートは70年代に生まれたというのを初めて知った。もちろん劇中で描かれているように、主人公が夢の中で天啓を得たということはないだろうが、最初にこの技で得点したとき、相手チームも審判も観客もあっけに取られたはず。誰も見たことのないプレー、ルールには抵触していないので抗議も無効。それでもやられっぱなしだった相手チームがその試合の後半には防御策を講じてくるところがプロ。このシーンがなければ、ほとんど見るべきところのない作品だった。
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全体的にギャグにキレがない(45点)
ハジケた笑いに欠ける中途半端なスポーツ系コメディ。70年代に実在したプロのバスケ・リーグABA。パフォーマンス重視のチームが、NBAに吸収され解散直前のリーグで、最後の意地を見せる物語だ。摩訶不思議な技は登場するものの、ダンクや技術はさして重要じゃない。全体的にギャグにキレがないのは、パンチのある悪役の不在と、実話の感動が笑いの温度を下げたためだろう。フェレルのコメディは、おバカに徹っしてこそ評価されるのに。邦題の“俺たち”は同じでもフィギュアスケーターの爆笑にはほど遠い。全編に流れる70年代サウンドと、子グマ対決が貴重な笑い所だ。
70年代に米国に実在した、エンタ性重視のバスケリーグとは?(70点)
アメリカトップクラスの人気コメディアン、ウィル・フェレルは、あちらのコメディに疎い日本ではご多分に漏れずまだまだ無名だ。しかし小規模公開ながら高いパフォーマンスを記録した「俺たちフィギュアスケーター」(2007)の成功のおかげで、続く本作も無事公開にいたった。
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