昭和初期、世間より一歩早く洋装に身を包み、言論の自由を謳歌していた出版社。菊池寛という文学界の大物をそばで見続けていた秘書の目を通して、まだ戦争の影が差していない明るく進歩的な時代の空気を鮮やかに活写する。(40点)
昭和初期、まだまだ和装が主流で女性差別が一般的だったころ、世間より一歩早く洋装に身を包み、言論の自由を謳歌していた出版社。時流のエッジを走っていた編集部を舞台に、菊池寛という文学界の大物をそばで見続けていた秘書の目を通して、戦争の影が差していない明るく進歩的な時代の空気を鮮やかに活写する。しかし、その雰囲気を描くエピソードは散発でまとまりがなく、登場人物のキャラクターも西田敏行扮する菊池とヒロインの母のほかにはは見えてこない。