◆お調子者の警官はパリに舞台を移してもその態度は改まらず、むしろ典型的な米国人としてフランス人から嫌われる役。もし世界中で嫌われているブッシュ流帝国主義の象徴、顰蹙の対象として描いているのなら、それは成功だ。(40点)
お調子者の黒人警官を演じるクリス・タッカーの早口と傲慢さはもはや見飽きた。パリに舞台を移してもその態度は改まらず、むしろ典型的な米国人としてフランス人から嫌われる役。そのキャラが、もし世界中で嫌われているブッシュ流帝国主義の象徴、顰蹙の対象として描いているのなら、その試みは成功している。何でも自分のやり方がいちばんと、迷惑を顧みずに相手の領域に土足で踏み込むという自己流を貫くが、その結果には責任を持たない。それでいて反省も謝罪もナシ。この映画の客層の米国人がその皮肉に気付くかは疑問だが。
この映画の批評を読む »
(60点)
お騒がせ刑事コンビのシリーズ3作目は、内容はややマンネリながら、舞台はパリという華やかさ。エッフェル塔での激闘など、ジャッキー本人によるアクションの頑張りには頭が下がるが、今回は悪役の真田広之の方が動きにキレがある。物語的には、これではたして事件解決と言えるのか?との疑問は残るが、もはや固い事は言いっこなしか。お約束の楽しいNG集でアクションシーンの苦労がしのばれる。
熱演する日本人二人を生かしきれなかった(40点)
『ラッシュアワー』はジャッキー・チェンのハリウッド進出後の出世作で、このたびついに3作目が公開となった。それすなわち、最初からある程度のお客の入りが期待できるという意味なわけだが、こうした手堅い企画の場合、ファンサービスに溢れたお得な一本になるか、お手軽なつくりの手抜き品になるか、極端に分かれることが多い。
この映画の批評を読む »